セイビアンのロック向けのハイハット、上下セットで定価37800円。プロ、アマ問わずに多くのドラマーに愛用されているAAシリーズですから、ライヴでは勿論、レコーディングでも使えるグレードです。音質は、その名の通りロックミュージックでの使用に最適で、大音量でのプレイを要求されるハードロック、ヘヴィメタル系のパワーのあるドラマーのプレイでもドラム本体の音圧に消されることなくハイハットサウンドを楽しむことができます。クローズでの音圧も十分ですし、ハーフオープンにした時の音の広がり音圧は、まさにロック向けのサウンドで、十分なパワーを持ちながらもうるさすぎる事の無い絶妙なサウンドバランスです。
セイビアンのハイハットではレギュラーハッツやフラットハッツなど、どちらかというとフュージョン系の音楽に向いている繊細なサウンドを演出するハイハットもありますが、音圧の面で物足りなさを感じている方も多いと思います。まぁ、その名の通りなんですが、パイステのように硬質で耳障り(好みにもよりますが)な音に違和感を感じるけど、ジルジャだと音が小さすぎてバランスが取れないと感じているドラマーにとっては、まさに最高のハイハットじゃないかと思います。私はジョン・ボーナムなどのハードロック系のドラマーからの影響が大きいので、このハイハットは本当に理想的なサウンドで、一番使いやすい機種でした。逆に16ビート系のサウンドをプレイする機会の多いフュージョン系のドラマーにとっては、オープン時のサウンドやエッジを叩いた時のさうんどがノイジーに感じるかもしれません。
このシンバルに限った事ではありませんが、トップとボトムの重量のバランスによって、かなりサウンドが変化します。トップ側が軽いのは当然ですが、あえてトップにボトム用のものを組み合わせると音が重厚になり締まりのあるサウンドが得られます。ただし、トップが重くなるとハイハットでのフットワークが重くなるので体力的にはつらいです。中古で1万円から2万円ほどで購入できるので、2セット購入して組み合わせを試してみると面白いと思います。また、個体差というのあるので、中古で購入すると汚れやサビによってカドが取れてヒステリックな音がなくなりかえって扱いやすくなっていたりします。耐久性も十分で、材質のせいなのかどうか分かりませんが、このハイハットは、キーホールができているものは多いですが中古品でほとんど割れシンバルを見かけません。ハーフオープンでのパワフルなプレイを多用するドラマーにとっては耐久性も大事。すぐにトップが割れてしまうと経済的にも大変ですからね。なので色々と便利でお買い得なハイハットだと思います。