エピフォンのファイアーバード、メーカー希望小売価格７３５００円。ジョニー・ウィンターが使用していることで有名なファイアーバードです。
レスポールなどに比べてボディが大きいので、ボディの鳴りが凄まじく、パワーのある音ですが、ミニハムバッカーの個性的な音質により、音の立ち上がりが良くエッジの強いサウンドで、パワー一辺倒で繊細さに欠ける音質ではありません。ピッキングのニュアンスを伝えやすいサウンドに仕上がっているので、ブルースギタリストに愛用されているのも納得できます。トーンコントロールで、ボディの鳴りを生かした乾いたサウンドでプレイすれば、サザンロックなどアメリカ南部の雰囲気を十分に伝えるサウンドで演奏できます。
ジョニー・ウィンターの名盤『ライブ・ジョニー・ウィンター・アンド』の中でローリング・ストーンズの名曲『ジャンピング・ジャック・フラッシュ』が演奏されていますが、この曲のギターサウンドと全く同じサウンドが出せました。
ギブソンのファイアーバード発売当時、フェンダーのストラトキャスターサウンドに対抗するというコンセプトで企画されたようですが、繊細なピッキングニュアンスを伝えやすいシングルコイルのメリットと音圧のあるハムバッキングのメリットを合わせたようなサウンドは、サザンロック、ブルースプレイヤーのみならず、極めて魅力的なサウンドだと思います。唯一の難点としては、ヘッドが重くバランス良くないので、ネックから手を離すとヘッドが落ちてきてしまう事です。
正直言ってエピフォン、フェンダージャパンなどの日本製ギターには、あまり音質は期待していないのですが、このファイアーバードは一番の当たりでした。国産のギターでは今まで使用してきた中でベストで、エフェクター無しでアンプにつないで鳴らしても、最高の音質で気持ちよく弾ける数少ない名器です。
個性的なデザインとミニハムバッカーを搭載した独自のサウンドですが、ギブソン系のギターの中では最もマイナーかもしれません。残念ながら日本ではギブソンＵＳＡ、エピフォン製ともに品薄です。現在、新品、中古ともに、かなり品薄なので、探すのは大変かもしれません。
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●Body: Mahogany
●Neck: Mahogany / Set-Neck
●Fingerboard: Rosewood
●Frets: 22 / Trapezoid Inlay
●Pickups: Mini-Humbucker
●Controls: 2-Volume, 2-Tone, 3-Way Pickup Selector
