悪夢
血に染まる手元
聞こえてくる怨嗟の声
幾度となく見る悪夢
日ごと見る夢の中で
私は、無表情に、無感動に人々を殺している
人々に浴びせかけられる罵声、怨嗟の声
それらを冷ややかに見下して
剣を振るい、命令を下す
すべては帝国の為
感情の消えた心で、偽りの理想を掲げて
私は“正義”の言葉の元で村を焼き、町を壊していた
日ごと見る悪夢の中で
流される血に
血で赤く染まる手に
私は悲鳴を上げる
『もうやめて!!』
幾度と無く叫んだ言葉
怨嗟の声に耳を塞ぎ
倒れ伏す人々の姿に眼をつぶる
繰り返される悪夢
私の声は、私に届かない
夢の中の私は、狂気の中に居る
人々の怨嗟の声が耳の奥から離れない
日ゴトクダラナイ夢ヲ見ル
剣ヲ捨テ、愚民達ト共ニ暮ラス姿
理想ヲ捨テ、ナンノ取リ柄モナイ人間ヲ助ケ……
私ハ、呆レタ事ニソノ生活ニ満足シテイル
『クダラナイ夢ダ』
嫌悪感ト共ニ吐キ出ス言葉ハ
夢ノ中ノ私ヘハ聞コエナイ様ダ
私ハ名誉アル将軍ダトイウノニ、コノヨウナクダラナイ夢ヲミルトハ
夢カラ覚メタ朝ハ、嫌悪感ニイライラスル
私ハ憂サ晴ラシヲ兼ネテ今日モ戦場ヘ立ツ
サア、今日ハ何処ヲ攻メル?
ひさしぶりのFF6、セリスが見る悪夢は…………
現実と夢の世界、夢と現実の世界?
夢で交差するふたつの世界