雨音
――自然が奏でる調べ――
 
 
辺りに響く轟音
夜の闇を切り裂く光
窓を叩きつける様な雨風

光を落とした室内に、稲妻の輝きが時折差し込んでくる
「綺麗だろ?」
自慢げにはしゃぐ声
時折響く雷の音に身をすくませながら窓の外をそっと伺う

窓の外に現れる強烈な光
一瞬の光に照らし出され、浮かび上がる雨の滴
風に吹き付けられた雨が刻むリズム
いつの間にか、引き寄せられる様に窓の外を見つめていた

ようやく、じっと見つめている視線に気が付く
視線を移した先に、浮かぶ人影
タイミング良く光り輝く稲妻が、その姿を浮かび上がらせる
嬉しそうに笑みを浮かべ私を見ている姿
暖かく、穏やかで、優しい瞳
「――――――」
突然辺りに響き渡る轟音
「キャッ」
小さな悲鳴を上げて私はきつく目を閉じる
身を固くした私に触れる温もり
そっと、抱きしめる力強い腕
私は安心して、力を抜いた

やがて復旧した灯りが室内に灯る
弱まった雨足
遠くへと立ち去った雷の代わりに
強く、弱く室内に流れるピアノの音
指を止めた私に
「綺麗な曲だな」
すぐ側からラグナが感想を述べた

 


表の3つと同じテーマで「雨音」
ラグナとジュリアの場合です(^_^;
雷雨によって停電した暗闇の中で見る光景
そして、辺りに満ちる様々な音…………
………なんか大人な雰囲気?