歪み
 
 
運命を変えるという事
ただ、一つの事だけ願って………
こんな結末が起こりえる事を忘れていた
偶然覗き見た世界の欠片
幸せそうに笑う家族の姿
家族の中心にいる、見慣れた人
でも、その周りには私の知らない人が居た

「今日も暑いなーー」
刺すような日差しを掌で遮り、ラグナは夏の青空見上げる
「あついなー」
ラグナとそっくりの口調が足下から聞こえる
視線を向ければ、まったく同じ格好で空を見上げる少年の姿
「いい天気だな?」
にやりと笑って問いかけると
「………だな?」
ちょっと首を傾げて言葉繰り返す
「何をしてるの?」
軽やかな笑い声が混ざった声
「何してるって、なー?」
ラグナは座り込み、目の覗き込む
嬉しそうに笑いかけると手を伸ばし抱きついて来る小さな体
「あら」
嬉しそうに抱き上げて
「……って事だ」
ジュリアに笑いかける
「シウスは甘えん坊ね」
ラグナの腕の中から、手を伸ばす幼子の姿にジュリアは優しい笑みを浮かべた

不意に訪れる目覚め
エルオーネはベッドを飛び起きる
ドキドキと激しく波打つ鼓動
「いま、の………」
怖い程の現実感に身を竦める
全く違う人生
望んでいた事の1つ
1つだったはずなのに…………
「こんなの…………」
俯いた頬を涙がこぼれ落ちた

 


歪み=時空列の歪みということで……
そーいや最近ここも平和だなーット言う事に思い当たって
書いてみたり(おい)
エルがやろうとしていた事って
こういう事でもあるんだよねぇ