「今日も暑いなーー」
刺すような日差しを掌で遮り、ラグナは夏の青空見上げる
「あついなー」
ラグナとそっくりの口調が足下から聞こえる
視線を向ければ、まったく同じ格好で空を見上げる少年の姿
「いい天気だな?」
にやりと笑って問いかけると
「………だな?」
ちょっと首を傾げて言葉繰り返す
「何をしてるの?」
軽やかな笑い声が混ざった声
「何してるって、なー?」
ラグナは座り込み、目の覗き込む
嬉しそうに笑いかけると手を伸ばし抱きついて来る小さな体
「あら」
嬉しそうに抱き上げて
「……って事だ」
ジュリアに笑いかける
「シウスは甘えん坊ね」
ラグナの腕の中から、手を伸ばす幼子の姿にジュリアは優しい笑みを浮かべた
不意に訪れる目覚め
エルオーネはベッドを飛び起きる
ドキドキと激しく波打つ鼓動
「いま、の………」
怖い程の現実感に身を竦める
全く違う人生
望んでいた事の1つ
1つだったはずなのに…………
「こんなの…………」
俯いた頬を涙がこぼれ落ちた