『あなたに逢いたい』 心の奥底から湧き出る想い 驚き、とまどい それほど長い間離れている訳でもないのに? 時計の針が小さな音を立てる ゆっくりと過ぎていく時間 いつもよりも時間が進むのが遅い? 何度も時計に眼をやる自分の姿が可笑しい たった一週間…… 離れているのは、ほんの僅かな時間 今までだって、何度もあった事なのに もっと長い時間、旅に出ていることだってあったのに 『声が聞きたい』 辺りに満ちた静寂 立ち上がると、揺れた椅子が小さな音を立てた 時を刻む秒針の小さな音 追い立てるかの様に次第に音が大きくなる ……それはきっと錯覚 1人で過ごす部屋の中は 寒くて寂しい 声が聞こえないこの空間は 悲しくてつまらない たわいもない話をして 何でも無い時間を過ごす 当たり前の出来事 今日は帰宅日 それは予定でしかないけれど きっと近くまで来ているはず だから、今日は衝動のままに迎えに行ってみよう 少しでも早く逢いたいから 逢って、話がしたいから たまには、こんな感情があっても 感情の求めるままに行動しても きっと、許される END
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