「それで結局あんた達も来るってのか?」 あのいけ好かない男がいる間どこかへと身を潜めていた2人が姿を現す 口を滑らせたゼルのお陰で、俺達が何処へ向かうのかばれてしまった 「行き先は同じだ」 何ともはっきりしない物言いだ スコールの背後で、ゼルはセルフィに雷神は風神によけいな事を言わない様に口を封じられている 背後の動きが気になるのかスコールはその騒動へ視線を向けて、さりげなく眼を逸らした 「少し目障りかも知れないが気にしないでくれ」 男が、そう口を挟む つまり、結局の所後をついてくる形になるって事だ 「一緒になるのも仕方がねぇ、ってか」 ま、どっちにしろ、お前達部外者と一緒にいる事の意味をここで追求されるとこっちも面倒な事になる 付けられているような距離が空くのは、正直気にいらねえが、仕方ねえ 「そう言う事だ」 それに、デリングシティ迄一緒に向かったとしても、こいつらには作戦自体は聞こえていなかった筈だ 敵対勢力に情報を渡されるって事は無いだろう やばそうな動きでも見せる様だったら、風神あたりに見晴らせるってのも良いかもしれねぇな 騒ぎに決着が付いたのか、向かい側からこちらの様子を真剣に見ている風神、雷神に眼をやる そういや、あいつら当たり前みたいな顔して此処にいるが、作戦の人員には入って無かったよな? 「一言、言って置くが、俺達の邪魔はするなよ」 始めから、彼奴等を見張りとして張り付かせておくってのも手かもしれねえな 「そのつもりは無いから安心して貰いたい」 何かを言いかけたスコールを遮るように、男が答えを返した 騒動の末賑やかな一行が2組旅立っていく
「方向音痴じゃなくて良かったな」
To be continued
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