会議2



 
緊張を帯びた空気と、冷静に進んでいく会話―――説明
ママ先生、イデアが話を続けている間、広い会議室の中を見渡す
会議用の巨大なテーブルを挟み目の前に並んだエスタの役人達
誰もが皆、真剣に耳を傾けている
―――いねぇな
アーヴァインが確かに会ったという女性
此処に居てもおかしく無い………ここにいられちゃ困る、エルオーネの姿が見えない
今現在はイデアは危険な存在では無いが、確実に安全だとは言えない
イデアの目から隠したってことか?
今も無事でいる事を確かめたいが、此処で口に出す訳にはいかねぇ
今は話が終わる迄待つしかねぇ
ゼル達がおかしな事を言わないよう牽制をして、とりあえずは静観だ

「未来の魔女アルティミシアか、直接対峙して気付いた事なんかないか?」
オダインを待つという決定を下しはしたが、オダインが来るまで黙ったまま待っているというのも暇だ
だいたいオダインが居る場所から此処まではそれなりに距離もあるし、その上相手があのオダインだ、スムーズに此処に来るとは思えねぇ
それならその間に何か少しでも情報を集めようと思ったんだが、SeeDの奴等は顔を見合わせて首ひねっている
「気付いた事って言われても………」
やっぱ、質問が大雑把すぎたか?
一生懸命考えてくれている姿にどうも申し訳ない様な気がしてくる
「遠目ですが、俺はいやな感じは受けましたね、それと印象としては正気ではないって感じですか?ただ、今聞いたような全ての人間に対する憎しみというのは感じなかったですけれど」
考えこんでいるSeeD達の姿に助け船が上がる
「あーそういや、お前も現場近くに居たんだっけ」
居たって言えば………
ラグナはスコールへと視線を向ける
「そういや、ガルバディアでの報告受けてなかったよなぁ」
キロスは仕方ないとして、2人の感想は聞いておいた方が良いよな
「………大統領………」
ため息混じりの声が聞こえる
「いや、立て続けにいろいろあったからさ」
っていうか、俺が報告受けてないって事は、俺以外の奴も忘れてたって事だよな?
『緊急事態が多かったからな』
………やっぱりウォードの奴も忘れてたんだな
「とても嫌な感じと…………憎しみ」
力のない言葉がこぼれ落ちる
「スコール?」
「………サイファーに、SeeDに対して向けられた視線が他へ向けた物と違う感じがした」
記憶を探る様にしてスコールが言った言葉に、SeeD達が弾かれた様に顔を上げた
 

 To be continued


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