(3 SideI)
たどり着いた保安室は、建物の2階にあった 入ってきた場所から、案外近いよね…… アーヴァイン達が入ってきた場所から直接この場所へくる事はできない位置にある 閉じられた扉の中から、微かな話し声が聞こえる 「1人だけみたいね」 話し声は、1人分、どうやら通信機に向かって話しかけてるみたいだ 「そうみたいだね」 残念な事に、通信機の相手は、僕達の誰でもない 気づかれたかな? 時間もだけど、次々に仲間が連絡を取れない状態なら、そろそろ気づいてもおかしくない 「通信の最中はまずいわね」 「そうだね……」 そっと小声で会話をしている間に中の声が聞こえなくなった 行く? アーヴァインは、視線でそっと問いかける 微かにキスティスが頷く そっと、アーヴァインが、扉を開こうと手をかけたその時、中から勢いよく扉が開いた 二人は、反射的に扉の影へと身を隠す 飛び出した男が、銃を乱射する 運の良い事に、正面と、通路の左右に発砲しただけで、中途半端に開いた扉には気を配らなかった 「……気のせいか……」 ほっと、息をついた男が背を向け保安室の中へ戻ろうとする キスティスの鞭がうねりをあげて飛んだ 男の手の中の銃がからめ取られる 「おまえ!!」 アーヴァインは、側へと振り落とされた銃を手に取る 「悪いけど、気絶していて貰うわ」 うねりをあげて、鞭が男の体を打つ 痛そうだな…… 吹き飛ばされた体は、部屋の中に吹き飛び、壁へと叩きつけられた 「……大丈夫かなぁ?」 ぴくりとも動かない男の元へアーヴァインは、銃を構えながら近づく 「手加減なんてしてる余裕はないわ」 足でそっと蹴っても反応がない 気絶したかな? キスティスが、保安室の機械をさわっている間、アーヴァインは、気絶したテロリストを動けないようにきつく縛り上げる 「爆弾どこで爆発させる?」 爆発させたところで、建物には大した影響はでないが、その振動が建物全体に伝わる場所 条件がちょっと厳しいよね…… 「見つけたわ」 キスティスの言葉に、アーヴァインはその場所をのぞき込んだ 「ここなら条件に合うはずよ」 それは、建物の中心付近の4つの柱がある場所 「……1つ位壊しても大丈夫みたいだね」 アーヴァインは、細工した爆弾数個を抱えて、示された場所へと移動した 「こんな感じかな?」
ものすごい音を立てて、爆弾が爆発する
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