誕生日、だと教えられた
……だから、何だと言うのだろう?
そんな風に思った
………そう思っていたはずだった
けれど……
なんとなく、何かが引っかかっていた
それは多分
ことある毎に
友人達が、その話題を持ち出したから
そう思ったから
この感覚から逃げる為に、ガーデンを出た
そして……
数日前からスコールはエスタに居る
だけれど
にぎやかな事が好きなエスタだと言うのに
ラグナの誕生日にはなんの行事も催されない
ただ、静かに一日が過ぎていく
それにどんな意味があるのかは知らない
どんな意味があるか、なんて考えたくもない
特別な行事が有るわけでもなく、誰かに呼ばれた訳でもない
誰にもよけい事を言われない場所がたまたま本人のいる場所だった
ただ、それだけの事
そう脳裏で思いながら
スコールはエスタに留まっていた

1月3日
ラグナの誕生日が訪れる
いつもとまったく変わることのない生活
…いや、いつもよりも静かに時が過ぎていく
絶対に何か言うだろうと思っていたエルオーネも何も言わない
穏やかに時間が経過して
そして、いつも通りの夜を迎えた

 

 

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あれ?