2009.08.15(Sat) / 2009.08.16(Sun)  ワールド記念ホール(兵庫県神戸市)




 個人的には神戸初上陸!ワールド記念ホールは最大キャパ10,000人。人工島・ポートアイランドの中にあります。世代的には「ポートピア'81」が開催された場所としての印象が強い(古っ)。でも現在はアミューズメントスポットという感じはほとんど無く。学術研究機関が集積している感じなんですね。


 中に入ると、いろんな色のsankakuライトが会場内を照らしています。開演前にはsankakuからの注意事項アナウンスもありました。「みんなー、オレのこと、すきーーーーー?きらーーーーい?……オレも、みんなのコト、すきーーーーーー!……うそうそうそうそうそうそう。」とか言ってました。相変わらずかわいい奴め。正面ステージ奥に大きな横長のLEDビジョン。その周りをピンクと紫の三角が組み合わさった枠が取り囲んでます。うーん、何もかもがエンドリライブっぽい(当たり前)。ステージ左右上部にはそれぞれや小ぶりなビジョン。ここにはいつもライブカメラの映像が写るんですが、これがプロジェクション(投影)じゃなくて、LEDだったんですよね。客入れの時にはそこに、瀑布の写真を中央で縦の線対称にした、ロールシャッハテストのような映像(静止画)が映し出されてました。美我空ツアーのCGを担当した河野未彩さんの作品なのかとか思ってましたが、どうやら剛さん自身の手によるもののようでしたね。





M01 ENDLICHERI☆ENDLICHERI

♪…♪…♪…♪…♪…♪…と、ゆっくりとした不思議な音がポツリポツリと聴こえてきます。それとともに、ステージ真上の低い位置に吊られていた大きな三角のトラスの全部に紫色のライトが点き、上へと上がっていきます。すると「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」が一気に鳴り出し、最初に聴こえてきた不思議な音も、この曲のフレーズの変奏だったことが種明かしされます。正面ビジョンには様々なパターンのCGが怒涛のように押し寄せる。カメラ・アイが仏殿の中に入っていくと、そこにある仏像の顔が剛さんだった、なんていうCGもあり。会場が沸きます。それにしてもあの仏像は頭に2つお団子(双髻)があったよな。中宮寺の弥勒菩薩像とかがモデルだったのかしら。

 曲の終わりかけにバンドの皆さんがステージに登場。この強力メンバーがなんと生演奏でこの曲を弾き継ぎます。そのままsankakuアナウンスでメンバー紹介が始まりました。ベースは上ケンさんでもkenkenでもなく、初参加の鈴木渉君。剛さんよりも年下なんじゃないかな。若さでなんかムチムチしてるわっ。ギターには竹内さんと…土屋公平さんだー!まさかの師匠登場でテンションめっちゃ上がりました。ドラムは薬師寺ライブでも参加されてた屋敷豪太さん。エンドリライブでしょうこさん以外のドラムはワタシは初めて。パーカションは不動のスティーブ、キーボードは不動の十川さん、コーラスはTAMA&TIGERちゃん。このへんは「美我空」ツアーと一緒。ホーンズは不動のサスケさん(Tb)、川島さん(A.Sax)、房原さん(Tp)。房原さんがなんか江口洋介と大山英雄を足して2で割ったような、背の高いやたらいいオトコで、ちょっとぼさーっとしてたのが印象的。かつての名越さんのようなアウェイぶりでした。





M02 Let's get FUNKASY!!!

 剛さん登場。♪My name is CHERI…、って歌ってましたね。今回は最後のエンドロールも「CHERI」でした。やべ、どんなお洋服だったか忘れた。たしか赤っぽい色の込入った柄のシャツ。インナーは白にちょっとモノクロの線画プリントが入ってるようなタンクトップ。下は黒いパンツだったかな…。ベルト代わりに白いバンダナのような布を腰にぐるっと巻いてたのがキュートだった。最初はサングラス着用でしたが、アーム部分を耳にかけるんじゃなくて、ぐるっとバンドになってるタイプのやつでした。でもグラサンは次か次の次の曲ではもう取ってたな。この曲といったらとにかくP-FUNKサインを掲げろ!という感じですが、今回よくよく見回してみたところ、P-FUNK:キツネ:何か=5:4:1ぐらいの割合だった。キツネ優勢!





M03 White DRAGON

 剛さんの気ままなギターソロからのこの曲。歌のテンション高かったなー。それから終盤、あまりに音がデカくてわらけてしまいました。うるさーい!って(笑)。屋敷さんとスティーブが同時にシンバル鳴らすと、まるで何人も奏者がいるみたい。いやー、男子のドラムは音デカイなと改めて感じましたね。ヤじゃないですけど。鈴木くんのチョッパーベースもムチムチ…じゃなくてピチピチしてました。

 正面の横長ビジョンには、足元に水面をたたえた仏殿を正面から描いたCGが映し出されてます。柱が赤くてカラフルな感じ。唐様だね。これが固定背景で、曲によってこの仏殿の周囲にいろんなものが現れる、という趣向でした。この曲の時は勿論、白龍が仏殿の周りを飛び回ってた。「ソメイヨシノ」では桜の花びらが舞うさまが、「Love is the key」では手前の水面を鐘楼流しならぬ「sankaku流し」が大量に流れてった。それから左右のビジョンには、ライブカメラの映像に様々なCGがカブせてあったんですよ!このリアルタイムな映像編集もかなりな試みだと思いました。





M04 (ベースセッション)

 剛さんがベースに持ち替えてソロ。そこからすぐにバンドの皆さんとセッション開始。ちょっと「Sparkling」を思わせるような展開のセッションです。ツッチーのエロギターも効いてました。その間、スティーブはドラム缶を転がしながら、落ち着きどころを探してステージ上をあっちいったりこっちいったり、自由にウロウロ。最終的にはステージ上手に陣取り、セッション終了後にバチを手にした剛さんと一緒になってドラム缶を叩きまくりでした。





M05 傷の上には赤いBLOOD

 ドラム缶セッションからの流れというと、「Love is the key」かと思いきや。アフリカンテイスト満載なこの曲でした。手拍子したり跳んだり忙しいったらありゃしない(嬉)。イントロやインターミッションで、ギターがスライドで♪キュワ〜ン、と鳴るのに合わせて、例えが古くて申し訳ないが、剛さんがまるであやや(@「ね〜え?」)のように「どわ〜ん」とリアクションを取るのがかわいかった。それ以外のトコロでは、まるで黒人女子のようにHIPをHOPしてたなあ。日本人はなかなかあんなふうにオシリ動かないよー。今回は終始コードのついたマイクを使ってたんですが、コードさばきながらステージの左右を行ったり来たりする感じもツボでしたね。最後は♪ポロロ〜〜ン、というフレーズを弾き残すツッチーのギターを指差しながら、股間をモジモジさせてシメ。いやーん。





M06 闇喰いWind

 なんかおかしいとは思ってたけど、やっぱりおかしい。剛さんの腰がクイクイクイクイ止まらない。…別におかしかないんだけどもさ(焦)。もう今回のライブは赤面しちゃうぐらいセクシーボイス&アクション満載でしたね。その極みがこの曲だ。ススムのギターじゃない「闇喰い…」はさらにエロかったということでしたー。でも客は、「キャー(ウットリ)」というよりも、「キャー(笑)」というリアクションだったような(オレ含めて)。照れ屋さん。





MC 8月15日

昨日は晴れだったんですが、今日は雨が降るらしいですね。…非常にいいことだなと思ってます(笑)。
画面にもいろいろな作品が流れますので。見ててください。
知り合いのアーティストに作ってもらったんですけど、僕が作ったのもありますのでね。

今回、構想3ヶ月を練って、物販を考えていたんですけども。僕が今履いているコレ(シューズ)。
工場を動かす手続きやらなんやら、大人のふがふがふがふががありまして(笑)。
結局、僕しか履いていないという……。いずれ販売した時には、お金を落としてくださいね(笑)。

ENDLICHERI☆ENDLICHERIというプロジェクトでは、自己を解放し、「夢」ではなくて「希望」を歌いたいと思っています。
ロックは訴えかける音楽ですけど、ファンクミュージックは、嘆きというか、自分の中の宇宙を鳴らす音楽ですから…。
それでは、お話もしたいですけど、ファンクもしたいので、このへんで次の曲にいきたいと思います。





MC 8月16日

最近は結構家にこもってまして、パソコンで様々な作品を夜な夜な作ったりしてます。
外に出るといろいろ影響を受けてしまって、自分の考えがどんどん変わっていってしまったりするので……。
たまに、「飲みに行かへん?」という誘いにのりかけたりもするんですが、
そういう時間で得られるものってあんまりないんですよね。
だったら、家で何かを勉強したり、自分をスキルアップするようなことに時間を使いたいなあと今は思っています。

だってね、仲のいい友達と2人きりで飲みたかったのに、その友達がなんか友達を呼んできて、オトコ3人になって。
そのもう1人が勝手に女子を呼んだりして。そんなことがよくあるんですよ。
「おまたせー」。 別に待ってへんちゅうねん。
「すいませ−ん、お待たせしちゃって」。 だから別に待ってへんちゅうねん。
何飲む?「じゃあウーロン茶で」 飲まへんのかい!
「皆さん何飲んでらっしゃるんですか?」 別になんでもええがな。
「お酒強いんですか?」 だから誰やねん。
なんか凝った盛り付けの料理がくると「かーわいーー」 …ま、そういうふうに盛ってるからな。
ところでアナタどなたですか?みたいな(笑)。
いつ帰んのかなと思って、七不思議的な話をするとひき始めるかと思ったら、意外に食いついてきたりして(笑)。
でも女子が一番ひくのは政治の話ですね。それが始まると必ず携帯をいじりだします。

そんで僕は、トイレに立つと見せかけて皆の支払いを済ませるわけですよ
帰り際、「あれお金は?」「先払っといたから」「悪いよ剛さん、悪いよ」って皆言うねんけど、
一向にポケットから手が出てこないっていう(笑)。
そんで女子のためにタクシーを拾って。…それぐらいはしますよ。
女子が帰った後、友達に「なんで2人で飲もうと思ったのに、友達呼んだん?」ってきいたら、
「剛くんに合うと思って…」「でもなんかもう1人ついてきたけど」「あれは予定外で…」
「話したいことがあってんけど…じゃあまあ、今度話すわ…」とかね。
なんのために家出てきたのかわからんくなりますからね。

ま、今日のトークは中盤は良かったよね(笑)。
いろいろなことがありますけども。
自分のことを愛してくれる人に、まず愛を返すっていうのが大切なんじゃないかなと。
愛を求めるだけでは満たされませんから。まず身近にいる自分のことを愛してくれる人にね。
僕も30歳になりまして……恥ずかしいけど、遠出するときには、必ず母を抱きしめてから家を出るんです。
自分が親だったら、子供にそんなことしてもらったら嬉しいだろうなと思うので。
「ありがとう」とかね、そういうこともちゃんと言うようにしてます。
皆さんの心の中の大切な人を思い浮かべながら聴いて下さい。





M07 ソメイヨシノ

 1人っきりでキーボードの弾き語り。薬師寺コンサートを思い出しますね。MCもこの位置で座りながらしてました。





M08 Love is the key

 コーラスからイン。アフリカンな感じが強まったかな。何度もやってるこの曲ですら、決まりきった演奏ではないんですね。何回リピートするとか特に決まってないのかもしれない。剛さんが度々バンドさんの演奏を制御してました。





M09 (発破コント)

 「発破コント」という言い方もざっくりですけども。バンドさんの演奏に合わせて、剛さんがビシッと指差しポーズを決めると、その指差した方向でバーンと発破が起こる、という演出をやろうとするのですが。なかなか発破のタイミングと場所が合わない、というコントを繰り広げます。スタッフ(袖の方にいるという想定)にむかってしきりにダメ出しするも、一向に改善されず、途中でガッカリしてモニタースピーカーに腰掛けて泣いたりしてた(笑)。最後はタイミングも場所も合ったけど、発破が「しょぼっ!」というオチ。でも個人的に音楽コントがホントスキなので、結構ツボだな。





M10 Blue Berry

 コントで引っ張って引っ張っての「Blue Berry」は盛り上がらないわけがない!でもラッパはもっとグイグイ来て欲しかったなー。剛さんは気ままにステージを動き回りながら、ダンスで客席を挑発。そのさまがなんかスターっぽくて。恐れ多いけどもMJのようで。「ジャニーさん見て!剛がMJみたいだよ!」と涙ぐみながら心の中で社長に報告してたという。もうなんか剛さんを見る目が実祖母とかの域だよな…オレ。

 もちろんアレンジは「NARA FUN9 ver.」なんですが、終盤のジャンピングタイムは半端なく長かったです。剛さんはずっと客席にオシリ向けて、指でジャンプカウントを出してました。なんで後ろ向きなんだ…とも思ったけども。100回ぐらい跳んだと思う。いやわかんないけどそれぐらいの感じがしました。ジャピング終わりで派手な発破がバーンと鳴りましたね。幸いワタシは疲れるほどではなかったですが、周りでは曲直後に座り出す人続出





M11 Chance comes knocking.

 しかーし!座ってた人もこの曲が聴こえてきてしまったら踊りだすしかない(笑)。ホントにみんな、「は〜疲れた」って座ったのに、ものの見事にすぐ立ち上がってました。若干慌ててたが。今回はりんこ姉さんもチャカ姉さんもいないので、中盤は一通りのギターセッションになってました。そのせいかどうか、♪higher〜〜は少なめに感じたな。とにかくわーっと嵐のように過ぎ去っていきましたねえ。





M12 これだけの日を跨いできたのだから

 ホーンズのみの牧歌的なアンサンブルが流れます。これが最後の合図。十川さんのピアノでイントロが入ってきた時には、思わず「うわーっ」と鳥肌が立ちました。もうアルバムとしての「Coward」があまりに好きなもんですから、ここまでのライブの流れだけでも「ごっつぁんです!」という感じだったのに、もうこの曲で本編ラストというのはダメ押しすぎる。30歳の剛が歌うこの曲が聴けたのがとても感慨深かった。この曲の直前に上のシャツを脱いでタンクトップだけになってました。

 ♪NA-NA!のコールはそれほど積極的に煽らず、客の自発に任せるぐらいのスタンス。終盤は演奏にあわせて、♪流した涙を〜…、とフレーズを変えて即興で歌い続けてました。よくおぼえてないがかなり歌い上げてた。最後は、♪愛に生きて愛に死ね!、と力強くシャウトしてたと思います。「死ね」」じゃなかったかな。でもこっちの方がカッコイイ。





ENCORE

MC 8月15日

その当時は正義だと思っていたことが、なんか今になるとズレてるなって感じる曲もあって。
そうしたら今回やる曲があんまりなくなっちゃったんですよね。
だからアンコールを1時間ぐらいやりたいと思います。何も決めてませんが(笑)。
ここに自由があるということを楽しみたいと思います。

あのね、エンドリのライブで上がれる人は、逆に暗い人なのかなと思うんですよ。なんとなく(笑)。
でも暗いことに耐えられるってことは、忍耐力と正義感がある人なんじゃないかなと。
僕も、フォトショップとかイラストレーターとかばっかりいじってて、暗いですよ。毎日モニターしか見てないです。

(「かわいー!」と客から言われ) いや、かわいいんですよ。ふふふっ!
…今、竹内くんが、「うるっせーよ」って(笑)。
竹内くんは、普通に思い出し笑いしながら歩いてたら、職質をうけたそうです(笑)。
「君、今笑ってたよね?」って。つまんなそうな顔して歩いてるよりいいじゃないかと思うんですけどね。



MC 8月16日

今回は僕のギターの師匠である土屋公平さんに参加していただいてます。
(土屋さんがキュワ〜ンと一節) …えろいー(笑)。
土屋さんには「もっとエッチなギターを弾け」って言われるんですよ。日々頑張っております。
鈴木君は初参加ということで。とあるライブハウスで演奏してるのを何回か見て、「お、これは」と思い、
UFOキャッチャーのように捕まえてグイーっとやって、今ここにいると(笑)。
(鈴木くんも一節) …えろーい(笑)。エロい人たちに挟まれてどうしよう。後ろには裸の人(竹内さん)がいるし(笑)。

※ 鈴木君のスカウト経緯があまりに剛さんっぽくてツボ。次はダンサー(勿論男)とか連れてきて欲しい。

それではこれから、なんかをやりますので(笑)。
疲れてきたらほんと座ってもらって構わないんで。いけるかなと思ったら立ってもらって。
たまにはおにぎりなんかも食べてもらってね。登山と一緒ですから。
僕が必ず皆さんを頂上まで連れて行きますので。





 こっから宣言どおりのエンドレスセッションタイム。剛さんはさっきのタンクトップの上に、シルバーっぽいキラキラした上着を着てきました。なんだろう、忍者の着物の上みたいな……。しかも片袖抜いたりしてた!最初はギターから始まりましたが、15日は剛さん、アンコールから登場した自分専用ドラムセットに移動。さらに屋敷さんのドラムセットにも移動。その時、剛さんのドラムセットにはタケがいて。屋敷さんはタケのギターを弾いたり。かなりのカオス。いつもか。でも剛さんのドラムとスティーブのパーカッションの掛け合いとかなかなか見ごたえがありました。16日はスティーブの口(くち)パーカッションソロが印象深い。

 ホーンズさんはこういうセッションには気軽には参加しづらいと思うんですが。でも、ソロがきたらきたで、房原さんなんか妙にたっぷりやってましたね。実は終わりドコロがわからなかったのではないしら、なんて意地悪に思ったりした。そして、横の川島さんにソロを渡そうとめっちゃアイコンタクトしてるのに、川島さんがぜんぜん見てなかったりしたのがちょっと笑えました。川島さんのソロはやっぱキレ味ないなあ、なんて失礼にも思ってたけど、16日は良かったんじゃないですか?!体おっきいのに、足をピタッと揃えて椅子にちまっと座ってるさまもかわいかったです。サスケさんは流石。ホーンズのリーダーとして、即興にもかかわらず演奏をまとめあげるさまにいつもホレボレしてしまいますね。

 セッションがかなりカオスってきたときに、十川さんが「ここだ!」という絶妙なタイミングで思うさまソロでつないでたのがほんとシブかった。初参加の鈴木くんは、やっぱり緊張してるのかカタイ感じがしましたけども、15日のセッションのホント最後のほうになって、かなり楽しそうな表情をみせてたので良かったなあと思いました。タケとかすごく「来いよ!」って感じにリードしてたし。途中からスティーブとタマちゃんが遊びだして、バンドさんみんなを引き連れてステージの下手に移動してしまったんですけども。そのとき剛さんは、上手の方で土屋さんと背中合わせになってずーっとギターと弾いてて、かなり2人の世界でした。剛さんはあの時が一番気持ちよかったんではないだろうか。


 後半から、♪この宇宙で…愛してもいいかい…?…愛するために…Funkyが必要だ…、って感じに歌が入ってきます。このフレーズ、どっかで聞いたような気もするな。「美我空」ツアーの名古屋とかかしら?

 シメに向かってアップテンポになっていき、徐々に盛り上がっていきます。さんざいろんな楽器を弾き倒した剛さんですが、このタイミングでギターに持ち替えてキュイーンと入ってきたときには、ちょっとズルイとすら思ったね(笑)。あまりにオイシイとこどり。でもツッチーのリフがめっちゃかっこよくて印象に残ったなあ。剛さんが「エロいギター弾かはるんですよ。エロすぎて困る」って15日言ってましたけども。確かに、派手なプレイをするわけではないんですけど、手触りの滑らかなシルクサテンのように、他の人の音の間をするすると通り抜けてクリアーに聴こえてくるんですよねえ。全編にわたって彩りを添えてました。でもツッチーはファンクというよりはやはりロックだなと思いましたよ。繰り出すリフがほんとメロディアスでしたもの。


 ようやくセッションが終わります。この時点で軽く30分以上は経過。しかしこれで終わらないのが剛さん。「音楽を終わらせよう」のように、またまたアドリブで作詞作曲トライアルを始めます。でも初めてライブを見る人は、アレがアドリブだなんて多分信じられないんじゃないだろうか。

 15日は、「♪誰かが……誰かが……愛を歌っている……だろう…」。16日は、「♪僕ら……どこまで歩くんだろう……」と繰り返すフレーズが印象的でした。最近剛さんのアドリブ曲を聴いたのは、7月の名古屋と5月の仙台ですけども、5月の仙台で歌ってた、「♪僕らは……どこへ……」というかなり切ないバラードとも違い。切ないけど明るさのある、すがすがしい感じのロックバラードでしたね。最後は、「♪生きろ……命の意味を……抱きしめて……心が死なないうちに……」という絶唱でした。「生きろ」「生きろ」と力強く何度も歌っていたなあ。かなりグッときました。長時間にわたるセッションではダレたところもありましたけども、この“頂き”の光景はナカナでだったんでは。でも、ZEPP NAGOYAの感動はワタシの中では超えられなかったかな。





 最後にはビジョンの仏殿に、ピンク三角のマザーシップが登場。そういやオープニングでも登場していたのだった。セッション終わりの剛さんの言葉も、剛さんがハケたあと、ビジョンでsankakuが言ってた言葉も、「生きる」「生きている」ということを大事にしようというメッセージでした。最後はsankakuが「ばいばーーーーい(ひらがな!)」って言って終わり。それにしても、エンディングで流れてたインストがちょっと不気味な感じで、暗い中でsankakuのメッセージをみんなが一生懸命聞いてる後ろにそれが流れている光景は、ちょっとサイコなドラマのワンシーンのようでした(笑)。


 ENDLICHERI☆ENDLICHERIの曲というのは、タンクで百何十回も演奏してるわけですから、ある意味やり尽くした感があるのかなと。だからそれが逆に、244 ENDLI-xとか、剛紫とか、新しいことを次々とやっていくことの一つの動機みたいになっているのかな、なんて勝手に想像してたんです。だから今回のライブは、いろんな意味で自分的には「あり得ない」ライブでした。楽しい!嬉しい!でもいいのか?みたいな。……「剛紫」というプロジェクトは、“自分の中から出てきたものだけを、そのままに提示する”という、ある意味とても潔癖なものだったし。その後の薬師寺ライブも、禁欲的にならざるをえない部分があったろうし。反動として、“とにかく皆でワイワイやりたい”みたいな衝動的な動機があったとしても、おかしくはない。そんな単純な理由ではないんだろうけどさ。とにかく、「何で?」という疑問は残るにせよ、ENDLICHERI☆ENDLICHERIというトリック・スターを、もう少しだけでもいいから見ていたいという気に、改めてさせられましたね。だってこんなに楽しいライブをやってくれるアーティスト、そうそういないもの。



以 上
(注釈日記 2009年9月26日改)