§2.ファッション・ビジネスとは何か
1.<<ファッション・ビジネスの概念>>
『ファッション・ビジネスとは、消費者のファッション生活ニーズをみたすファッション商品を提供する事を通じて利益を確保する事を目的とした企業活動』
(1).消費者と企業の相互作用
・ファッション生活を営む消費者→ファッション商品を提供するファッション企業の2者から成り立っている。
・ファッション・ビジネスでは、ファッション生活を楽しむ消費者が主役。
・企業は、その生活ニーズをみたす商品を提供する役目。(脇役的存在)
・重要視⇒消費者のファッション生活ニーズとファッション企業の商品提供機能との 相互作用関係が重要視される。
(2).消費者のファッション生活
1.通勤、通学するシティライフ
2.冠婚葬祭によって代表されるフォーマルライフ
3.家庭で寛ぐホームライフ
4.日曜・祭日にスポーツや旅行を楽しむレジャーライフ
※それぞれにファッションニーズを持っている。
(3).ファッションビジネスの仕組み
●消費者のファッション生活ニーズを充すファッション商品を提供するビジネスである。
1.シティライフ---身体そのものと関連している。→皮膚。
「健康と身だしなみ」をよくしたいというニーズ。
・化粧品やトイレタリ−商品が提供されている。
2.ファーマルライフ---身につける第2の皮膚から出てくる「着こなし」をよくしたいというニーズ。
・アパレル関係、アクセサリー商品が提供されている。
3.ホームライフ---人々の住関連的機能を果たしている、第3の皮膚。
「暮らしごごち」をよくしたいというニーズ。
・インテリアおよび、耐久消費財が提供される。
4.レジャーライフ---人々の地域社会的な生活環境的機能を果たしている。
「住まいごごち」をよくしたいニーズ。
・ファッション都市化、ショッピングセンターといった生活文化施設が提供される。
●消費者のファッション生活ニーズといっても多面的な側面を持っており、単なる「うまく着こなしたい」というアパレルに対するニーズだけが、ファッション・ニーズではない。
※ファッション・ビジネス→→普及したのは、アメリカ。(1950年)
・何故発展したのか---女性の社会進出に伴う既製服に対する需要が急速に高まったため。
(女性が通勤したり、職場での仕事をするための衣服が重要となって来た。)
◯ファッション・ビジネスは消費者が主役で成長して来た⇒消費者のファッション生活を専門的な立場で分析する目を持つと同時に、消費者ファッションを商品を提供 する立場にある役割と仕組みを把握しなければならない。