8.ターゲット・マーケティング
◆標的となる部分市場を決めて活動
○ターゲット・マーケティングとは…
マーケット・セグメンテーションで、明らかになった部分市場のうちから標的市場(ターゲット・マーケット)を選別して、そこにマーケティング活動を展開することと。
ターゲット・マーケティングは、市場への取り組み方の違いによって、3つのタイプに分けられる。
1.マス・マーケティング
単一の製品、一組みのマーケティング手段で市場全体から顧客や売り上げを獲得していこうとするもの。
2.区分化マーケティング
異なったセグメントごとに別個の製品、別個のマーケティング手段を開発し、きめ細かく市場に対応していこうとするもの。
3.集中化マーケティング
企業が自己の経営資源(人、物、金、情報)に照らして最も取り組みやすいセグメントを決め、集中して的にマーケティング活動を展開しようとするもの。
<<マス・マーケティング>>
→
●市場を均一的なものとみて、単一の製品一組のマーケティング手段で展開するマーケティング。
<<区別化マーケティング>>
→ →→ →→→ →
●異質性のある部分市場のすべてに別個の製品、マーケティング手段で展開するマーケティング。
<<集中化マーケティング>>
→
→
●異質性のある部分市場のうち取り組みやすいところへ集中的に展開するマーケティング。
9.市場ポジショニング
◆標的市場内での製品の位置付け
○市場ポジショニングとは…
1.組織は、対象とする市場セグメントを決める。
2.市場セグメント内ですでに活動している競争相手の戦略を検討する。
3.自己の市場内での戦略的位置付けを決定する。
10.オピニオン・リーダー
◆集団の意見や態度に影響を及ぼす人
○オピニオン・リーダーとは…
集団内で説得力があり、信頼性があって、その集団の意見や態度に大きな影響を及ぼす人をオピニオン・リーダーという。
○オピニオン・カスタマーとは…
意見を明確に言うお客さん。
(例)アサヒのスーパードライ(ビール)
評判良かった。⇒マスメディア、空間的メディア、口コミ
(1.主観 2.客観)
アサヒのスーパードライを発売するに当たって、マスメディアとしてのCMはもちろんさまざまな手段で、宣伝していった。
しかし、アサヒ スーパードライは、他のビール会社と違った宣伝方法で浸透して行った。
それは、空間的メディアで宣伝されていったことだ。その空間的な場とは、居酒屋のような人が集まるコミュニケーション的な場所だ。
居酒屋や飲食店では、ビールがよく出される。
その居酒屋などで飲んだビールのことを口コミで、お客さんからお客さんへと、次々に広まって行って、アサヒスーパードライの人気は上昇していったそうだ。
広告などのマスメディアを使ったコミュニケーションでも、情報の伝わり方が直接に一般の人々に届かないときもあるようだ。
アサヒ スーパードライの情報は、オピニオン・リーダーという人を経由して口コミで一般の人々へ伝わったという。
<<コミュニケーションの伝わり方>>
●広告のコミュニケーションなども、企業から直接伝わるのではなく、オピニオン・リーダーを介して伝わるということもある。