§1.バーチャル・リアリティの定義
Virtual…実際には存在しないが本質や意味において存在している。
Reality…実際の出来事、実在、事態。

バーチャル・リアリティ

『実際には実在しないが本質において存在するような事実、あるいは実際の出来事。』
バーチャル・リアリティは人間←→コンピュータ間のインターフェースの一種。
バーチャル・リアリティ---現実を模倣した現実感仮想的な現実感、あるいは色々な形態の現実とは異なる現実感などを体験する事ができる。

<インターフェースのカテゴリー>
(1).初期
・人間が生物ではなく、物体を操作する時と同じような形態。
・コンピュータは人間にもできるような繰り返しの演算を行う。
(→ただし、人間よりも早いスピードで実行する。)
・この初期の時代は、いかに早く計算を実行するかという課題によって特徴付けられる。
・このレベルのコンピュータのインタラクションとは、演算を間違いなく実行させるために用意された明確な命令の集合体に他ならない。
⇒インタラクションの制御はユーザにまかされる形態である。

(2).第2の時代
・ユーザとシステムの間の対話性が発達した時代。
・制御がコンピュータにも分担されるようになる。
・システムがより知的になると、制御は段々対等に分担されるようになる。

(3).第3の時代
・構築されたシステムが特別な環境を表現するようになる。

バーチャル・リアリティインターフェース形態は、ある一部分だけがユーザーによって制御されてるような環境シュミレーションとして特徴付ける事ができる。
⇒インターフェース設計の立場からは、バーチャル・リアリティは、コンピュータシステム側にまかされている制御が増加して来た自然な形の発展として現れたものである。

⇒⇒今後の課題
・コンピュータが介在するだけのリアリティの開発からコンピュータの中にのみ存在する実現とは異なるリアリティなどを追求する。   

§2.サイバースペース
サイバースペース:仮想現実の中に一体化されたという強い感覚を提供する新しいメディア。
●多くのサイバースペースが、洗練されたシュミレーションシステムを供給して来た人々によってすでに創られている。

1.PCの急速な絶えまない性能の進歩。
2.比較的低価格で、パワフルな3次元レンダリングエンジンが容易に入手できる事。
3.人間とコンピュータとの関係の再考。

サイバースペース→サイバネティックシュミレーション。
・相互に作用するタイプのシュミレーションであり、人間そのものを必要な構成要素 として包含するもの。
・あらゆる相互作用型シュミレーションは、人間を伴い得るが、伴うと言う事と、包含とは同一ではない。
サイバネティックシュミレーションは、多かれ少なかれ、知性を持つ物体にあふれる世界の動的モデル。

サイバースペースの利点
サイバースペースは、イマジネーションを非常に喚起する。
→その中で、仮想現実が相互に繋がり合う、広範な電子的ネットワークである。
・仮想現実は、電子空間の中の現象の一種である。
→一般的なメディアとして人々が参加可能である。
・日常世界の枠組みの中で、サイバースペースは、人々が進むべき道を示してくれる 空間であり、人々はこれを用いる事で困惑する程多いデータ量の中から自分の道を発見する事ができる。

サイバースペースは、ユーザの創造的なイマジネーションを活性化する。

●サイバースペースは現実世界のシュミレーションを発展させ、仮想の現実となる。

参考資料:『ニューロマンサー(Neuromancer)』
・サイバースペースの受動性について
→「合意の幻覚、人間のシステムの中の全ての計算機バンクからとりだされたデータグラフィック表現、想像も付かない複雑さ」
・能動的な面について
→「心という非空間の中に連なる光の筋」を追い掛ける。