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子どもたちに語る これからの地球

編者:日高敏隆と総合地球環境学研究所
ISBN4-06-213383-0  定価1300円
表紙

人間にとって「良い環境」は他の生き物にとっても良い環境なのでしょうか?
 これからの地球で生きるために、何を考えておくべきでしょうか?
 大人たちは子どもたちに、どんな未来を語れるのでしょうか?





概要


1.誰のための地球環境か?

   生き物は、それぞれの環世界で生きている。人間にとって良い環境と、他の生き物にとって良い環境は異なる。便利な世の中になったが、重大な『地球環境問題』が私たちの未来にのしかかってきている

2.子どもたちに本当のことを教えよう
  
  
@地球の温暖化で本当に困ること。

   
これまでの人間の基本的な生存や生活,生産の仕組みが根底から崩れてしまう。今の時点では、本当に起こるか、どのような現象になるか予測することはできないが、それが分かってからでは手遅れとなり、何の対応もとれないかもしれない。
  
A植林は砂漠化を防げるか?
   
植林は表土の流動を防ぐためには有効であるが、木は大気への蒸発散量が大きいため、砂漠化した場所で森が水を作り出すかのような『神話』の働きはあり得ない。
  
B農業は環境にやさしいか?
   
農業は生活に必要な資材を得るために人間が始めた自然に対する働きかけである。農業技術は当面の問題を解決してきたが、同時にもっとやっかいな新しい問題を引き起こしてきた。たくさんの食料を生産しようという人間の願望が問題の根元にある。
  
C「自然を守る」とはどういうことか?
   
日本の自然の第1の危機は「開発や乱獲による生態系への悪影響」、第2の危機は「農山村生活スタイルの変化による里山生態系の崩壊」、第3の危機は「移入種による在来生態系の変容」です。そして、世界中から食料や自然資源をかき集めている日本は地球環境問題を引き起こしている張本人の一人であることを忘れてはならない。

3.自然は思いもよらないリアクションをする
  

  @人間は『』とともに生きている。
  Aオアシスと水循環の思わぬ悪循環
  B生態系にとっての『種の絶滅』と移入種
  C『BSE』を環境問題として考えてみると


4.根源下にあるのは「人間の問題」だ
  

  @歴史を知ることと環境を考えること。
  A貧困削減の成功物語『井戸神話』を解剖する。
  B南極で考える『ごみ』、『水』、『エネルギー』


5.人間は、実は何もわかってない
  

  我々は暮らしているだけで環境に大きな影響を与えます。その結果として自然は思いもよらないリアクションを起こすが、それがどういう形で人間に跳ね返ってくるのか、現代の科学はほとんど予見することができない。

  今後は「知識を蓄積する以外に道はない」、「地球環境問題は科学だけでは解決できない」、という謙虚な態度が不可欠であり、このことを子どもたちに伝えていくことが大事である。

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