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コイ

  6月16日。
  全国的に分布するが、古くから移殖が盛んなため、自然分布の実態は明らかではない。野生型は
 関東平野、琵琶湖淀川水系、岡山平野、高知県の四万十川で確認されている。大きな川の中・下流
 域から汽水域、湖、池沼に生息する。流れのゆるやかな淵や落ち込みの底層部、砂泥底を主な生息
 場とする。暖かい水を好み、冬には深い淀みに多数集まって越冬する。食性は底生動物を中心とす
 る雑食性で、カワニナ、モノアラガイ、マメタニシ、シジミなどの貝類、ユスリカ幼虫、イトミミ
 ズ、ゴカイ類、さらに付着藻類、水草などを食べる。産卵期は4〜7月。2〜3回産卵をおこなう。
 1回の産卵数は20万〜60万粒が普通で、日本産のコイ科魚類の中では最も多い。
                        [引用文献:山渓カラー名鑑 改訂版 日本の淡水魚]
  写真は、昼休みに撮影したもの。上流からは宅地排水が入る支線クラスのコンクリート柵渠B1.5
 m×H1.0mの排水路でコイの遡上に遭遇した。ヒューム管φ600mmの上流は排水フリュームB0.6m
 ×H0.6mの小排水路がある。小排水路の底にはところどころ水草が生えている。温い水の流れを
 たどって、遡上してきたのだろう。♀を先頭にして、♂が数尾追いかけるようにヒューム管の中を
 遡上していった。田んぼには入れない。小排水路内のわずかな産卵場所を見つけられるといいが。