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ビワヒガイ

   11月24日。琵琶湖の固有亜種で、瀬田川や京都疎水にも分布するが流入河川では稀。1911年
  に石川県今江潟へ、1912年に諏訪湖へ1917年に霞ヶ浦へ放流され、現在では東北地方、関東地
  方、北陸地方、諏訪湖、高知県で定着している。湖や川の下流域の砂底や砂礫底を好み、関東平
  野では潮汐の影響を受ける汽水域にも生息する。常に水底近くを泳ぎ、毛翅類やユスリカ科など
  の水生昆虫の幼虫、小型の巻貝、プランクトン動物、石面に付着する有機物や藻類を食う。産卵
  期は4〜7月。産卵に適した水温は17〜21℃で最適水温は19℃。成熟時の全長は、雌雄とも最小
  のもので8cm。イシガイ、ドブガイなどの殻長2.5〜7.0cmの二枚貝に産卵する。産卵場の条件
  としては、ゆるやかな流れがあり、沈水植物が粗生し、上記の二枚貝が存在していることが必要
  である。満1年で全長8〜10cm、2年で11〜16cm、3年で15cm以上に成長する。
                         [引用文献:山渓カラー名鑑 改訂版 日本の淡水魚]
   写真は昼休みに、高速道路の用水横断暗渠水槽で発見した。横向きになって、コンクリート壁
  面の藻類を食べていた。水温が低かったせいか、泳ぎがぎこちなかった。水槽の幅は100cm水深
  は深い所で約80cm、これに接続した幅60cm高さ60cmの水路が20数mあり、深さ30〜40cmの
  水溜りとなっている。水槽も水路もコンクリート造り。