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タイリクバラタナゴ

   11月26日。
   アジア大陸東部と台湾島が原産地であるが、日本には1940年代初めに長江から移入されたハク
  レンなどに混入して渡来し、霞ヶ浦、利根川水系から分布を拡大し、ほぼ全土に分散した。それ
  により在来種のニッポンバラタナゴとの交雑がおこり、ニッポンバラタナゴの絶滅が危惧されて
  いる。平野部の浅い池沼や河川敷内の池、あるいは河川や潅漑用水路の淀んだ場所に生息する。
  主な餌は付着藻類、植物繊維質で、小型の水生動物も食う。産卵期は3〜9月と長い。1回の産卵
  で数粒の卵が二枚貝内に産みこまれる。ドブガイ、カラスガイ、マツカサガイ、イシガイなどの
  二枚貝を産卵に利用する。受精後約30時間で孵化し、孵化後20日程度で全長7〜8mmになる。産
  卵数の70%程度が遊泳生活に入る。稚魚の背びれには三日月形の黒色斑がある。もっぱらワム
  シを主としたプランクトン動物を食うが、成長にともなって付着藻類を主とした植物質に変わ
  る。寿命は多くのものは2歳。[引用文献:山渓カラー名鑑 改訂版 日本の淡水魚]
   写真は昼休みに撮影した。高速道路下の用水路横断暗渠水槽内をタモ網で探って、採捕した。
  水槽の幅は100cm、水深は深い所で約80cm、これに接続した幅60cm高さ60cmの水路が20数
  mあり、深さ30〜40cmの水溜りとなっている。水槽も水路もコンクリート造り。