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ホオアカ

    12月30日。
    草原でさえずる。胸に2本の帯があるホオジロ類。ユーラシア大陸の東部の中国東北部、ウス
   リーなどからヒマラヤにかけて分布する。日本では北海道から九州までの全国に留鳥として分
   布し、普通に繁殖する。冬期は暖地に移動する。背の低い草原を好む鳥で、北海道や東北地方
   では平地の牧場や農耕地の周辺で、中部地方以南では山地の高原で繁殖している。関東地方で
   は近年、平地の川原などでの繁殖例が増えてきている。繁殖期にはつがいで縄張りを持ち、オ
   スは低木の枝先や岩角などでさえずる。巣は椀形で草の根元にイネ科植物の茎などで作られる
   遅い時期に作られる巣ほど、低木の枝など地上から離れた所に作られる傾向にある。産卵期は
   5〜7月、産卵数は3〜6個である。雛には昆虫類やクモなどの餌を与える。越冬期には西南日本
   の水田の畦などの草むらで、小群で見られることが多い。地上をはね歩き、イネ科植物などの
   実をついばんでいる。日本には普通に見られるもので約10種類のホオジロ類がいるが、その生
   活場所は少しずつ違っている。その中でホオアカは、最も草丈の低い草原に棲む種類である。
   ホオジロのように高い梢で鳴く事はごく少ない。地鳴きは「チッ、チッ」と区切る小さな声。
                            [引用文献:山渓カラー名鑑 日本の野鳥]
    写真は昼休みに、幹線用水路の側の茂みで発見したホオアカを撮影したもの。数羽の群れで
   移動していた。距離は30〜50mで、動くものに対して警戒心が強そうである。