ヤマアカガエル
7月28日。
和名どおり山地に多いアカガエル。分布が重なるニホンアカガエルとは外見がとてもよく似て
いる。大きさは35〜78mmでメスが大きい。背中は黄土色から赤褐色までさまざま。
学名は、“腹部に模様をもつ”という意味で、日本にすむ他のアカガエルとは違い、腹の模様が
比較的鮮明であることが多い。背中に暗色のまだら模様が入る個体も多く、エゾアカガエルとよ
く似た印象を受ける。オスは繁殖期に模様が目立たなくなる。平野から山地の森林とその周辺
の田んぼなどが生息場所である。「ニャッニャニャニャ」とやや低い声で連続して鳴く。繁殖期は
2〜4月に多いが温暖な地域や温暖な地域や高山などでは一ケ月ほど前後する。卵数は1000
〜1900個。産卵場所は湿地の止水など。流れの緩やかな場所にもよく産卵する。オタマジャク
シは4〜5ケ月で最大60mmに成長し、変態して上陸する。水温が低い場所はオタマジャクシ
の期間が長くなる。繁殖が初春に行われるため、産卵後に休眠(春眠)を行う。周囲の水の凍
結により卵が死滅してしまうこともある。 [引用文献:山渓ハンディ図鑑9 日本のカエル]
写真は、午前11時頃に土砂が崩壊したあとにできた草やぶの中に潜んでいたヤマアカガエ
ル。地盤は湿潤でカエルにとっては、いごこちの良い場所らしい。大きさは5〜6cm。法尻には
土水路が流れ、山側には畑や雑種地がある。