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トノサマガエル

   9月7日。
   風格のあるカエルで実際以上に大きく見える。鼻先が長く、目が横向きに付いているため、き
  つい顔つきをしている。名前は有名だが関東地方などには分布していない。跳躍力は強い。大き
  さは50〜95mm。体色にはっきりした雌雄の差がある。オスは山吹色から緑色の背中に1本の黄
  色や緑色の縦縞模様が入る。メスは全体に薄く白っぽい体に黒い斑点がまばらにちらばる。これ
  らの斑点は、お互いに重なり合い、地の色は脇腹以外ほとんど見えない。背中の縦縞模様も白っ
  ぽく目立つ。平野や低山の沼や田んぼに生息する。本州(仙台平野から関東平野を除いた地域)
  、四国、九州、北海道は移入。国外は中国、朝鮮半島、ロシア沿海州南東部に分布する。
  「グルルッグルルッゲレレレッ」と連続して鳴く。繁殖期は4〜7月だが多くの場合は6月で終わ
  る。繁殖期間が長いため、オスがメスをめぐる闘争がよく見られる。また、つがいになった雌雄
  は他のオスから少し離れた所に移動し産卵を行う。産卵場所は田んぼや沼。卵塊は大きく、
  卵数は2000〜3000個ほど。卵は約1週間で孵化する。オタマジャクシは最大で70mmほどに
  成長し、7〜9月にかけて変態して上陸する。[引用文献:山渓ハンディ図鑑9 日本のカエル]
   写真は12時頃、ヤマアカガエルを発見した場所と同じ土砂崩壊斜面で発見した。草やぶの日陰
  の場所で、法尻には土水路が流れ、山側にはアスパラ畑などがある。大きさは10cm程度はあ
  る。体格が大きいので跳躍すると1メートル程度跳ぶ。たいへん貫禄のあるカエルである。