自動販売機のたたり
今年は残暑の厳しい年ですね。暑くて大変・・・。ここで「たたり」のお話。涼しくなるかな?今日の話はすべて実話です。
私は10数年前、試合近くなると水分押さえて減量していました。やはり夏場は冷たいビールのみたい。しかし、ボクサーは試合が近づくと水分は控えめになる。ロードワークして暑くて喉カラカラ。こんな時、自動販売機は目障りです。小銭ちこっと入れればおいしいビールやジュースが出てくる。でも飲むわけにはいかず我慢して走る。でも販売機は目障りで私は走っている最中、蹴飛ばしたりした。
あれから10数年・・・。今では自動販売機に何のためらいも無く小銭を入れる。うまいビールが飲める。うまいジュースが飲める。しかし、もう減量終わって飲むジュースのうまさの味わいは味わえない。あれは格別。あの開放感!!こんな中、今の今になって自動販売機を蹴飛ばしてきた「たたり」が私を襲ったのです。なんとも恐ろしい自動販売機の「たたり」!!!
先週の日曜日、会社の近くにある自動販売機に行き、ジュースを買おうとしたところ「50円」のジュースがあった。果汁10%のジュースだったので私は50円入れてグレープジュースのボタンを押した。取り出し口からジュースを取り出すとなーんと!!!「パインジュース」だった。あーっ。グレープジュース飲みたかったのに・・。でもパインジュースもうまい!ごくごく。飲んじまった。
翌日、朝、自動販売機に立ち寄りました。私はダイドブレンドコーヒーを買おうと自動販売機に立ち寄ったが小銭が無かったので1000円札で缶コーヒーを買った。しかし、お釣が500円しか出てこない。私は頭に来て自動販売機を蹴飛ばした。そしたら100円は戻ってきた(笑)
あーっっ。。400円のコーヒー買っちまった。会社遅刻するし店に抗議している暇はない。しぶしぶ会社に向かった。
それから数日後私はジムに出かけようとしてその前に私の家から歩いて5.6分の駅近くにある自動販売機に立ち寄った。私はダイドーブレンドコーヒーをよく飲むので120円入れてボタンを押した。ガタンと音がして取り出し口から缶コーヒーを取り出した。そしてその直後、ガタンと音がして、もう逆側から別のジュースが出てきた。「あっ!ジュースだ。儲かった!!!!」まずはコーヒー飲んで、落ちてきたジュースは車の助手席に転がしていた。「まだ時間あるし、もう一本飲むか」そう思ってジュースのタブに手をかけたとき、頭にある事をかすめた。最近はジュースに注射器で毒を入れるような事件が多発している。私は不安になってジュースのあちこちを見て穴が開いていないか確認したが穴らしき物が見付からない。「まさかだよな。まさか毒なんて入っていない」と心に言い聞かせてタブを開けようとするがどーしても開ける勇気が無い。とりあえず再び助手席にジュースを転がしておいた。私はジムに行き、練習していた。さすがに最近は暑い。みんな凄い汗の量だ。私は練習生に声をかける。「オラの車にジュースあるから飲まない?」喉が渇いている練習生はニコニコして「ほんとうですかーっ」て目がまるまると光っていた。
「でも毒入りかもしれないよ」「え?毒入り」「自動販売機からひろったんだよ」「恐いですよ」「まともなら120円儲かるぞ」「いりません」
あー。やっぱし、飲まない。120円で死んでられないもんな・・・。でも私は未練タラタラ助手席に転がしておいた。
翌日、私はジュースを気にしながら会社に出勤した。食堂の冷蔵庫に冷やしておこうかな・・・。と思いながらもっていかず、何気なく冷蔵庫を開いてジュースを置くスペースを探そうとした。しかし、冷蔵庫の中はたくさんのジュースが・・・。そう言えば会社の増築工事が進んでいて大工さん用のジュースたくさん置いてあったのだ。ここに置いたら大工さんが飲んで事件に・・・。私の頭の中は恐怖でいっぱいだった。何しろオラの指紋がついているし大工さん飲んで死んだらオラが疑われる。うーん。私は一日中、ジュースが気になった。しかし、帰る直前、私は缶ゴミ用のゴミ箱にジュースを捨てた。私は翌日もゴミ箱が気になって仕方なかった。あーっ。オラのジュースがぁぁぁ。さらばジュースよ(涙)
そして私はゴミ箱を毎日気にしながら会社に出勤していると土曜日になった。この日は選手を連れてプロのジムに行きスパーリングをさせるために出かけた。車を100円パーキングに置き、ジムに到着。私のジムの選手。プロ5戦の選手と頑張ってスパーリングしていました。そして
帰りの時刻。100円パーキングは「400円」になっていた。100円玉か500円玉しか使えないので私は小銭を探したが見当たらない。仕方なく、自動販売機に行って1000円札でジュースを一本買った。しかし、お釣がぜーーーんぶ50円玉で返ってきたのだ。あーっ。これじゃパーキングのお金払えない。880円分の小銭はさすがに財布に入らないのでポケットに小銭を入れた。仕方ないのでもう少し先の自動販売機に立ち寄りまた1000円札でジュースを一本買った。しかし、落ちてきたのは100円1枚。50円数枚。後はぜーーーんぶ10円玉だ。なんてこったーーーっ。私は1760円分の小銭をザクザク、ポケットに入れて100円パーキングに戻る。
「おい。小銭無いか?」私はポケットから小銭を全部取り出してジュースホルダーにお金をガラガラといれる。選手は目が点になっていた。
「ぜーんぶ。50円と10円玉だ」
選手に300円借りて50円玉と両替した。パーキングを出た。なんともおそろしい。
1週間でこんな自動販売機事件が起こるなんて「たたり」か?
ボクサー諸君、どんなに減量苦しくても決して自動販売機は蹴飛ばしては行けません。「たたり」が起きます!!
すでにこんな経験のあるボクサーや、お金が戻ってこなくて蹴飛ばしたことがある主婦は自動販売機に丁重に一礼してからジュース買いましょう。
なんとも不思議な1週間でした。
2000年9月2日更新
拳キチ
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