子どもは、
「トラブル」の中で育つ

この通信を読む際のご注意
 こういうタイトルで通信を出すと、心配される保護者もいらっしゃるようです。
「いったい何があったの?」
「○○ちゃんも、何かやったの?」
と、子どもを問いただすことはなしにしてくださいね。ねらいは、もっと別なところにありますから。
 
◇昨日の日記のテーマを、「トラブル解決法」としました。わけがあってのテーマです。

1 すぐにあやまる。
2 泣いたり、だまってたりしないでわけを話す。
3 自分に関係ないやという顔をしないで、トラブルを解決してあげる。
4 できるだけトラブルを起こさない。
5 それでも解決しない場合は、先生に言う。
 
 おおかたは上の考えでした。さすが5年生!よくわかってます。健全に成長しています。
 
◇これだけわかっていたら、トラブルは起きないようなものですが、子どもの社会に「トラブル」はつきものです。そこを乗り越えて育っていくのです。
「自分の意志を通す強さ」
「トラブルを避ける方法」
「仲直りしていく方法」・・・・・これらのことを学んでいくのです。
 つまり、「生き方」や「付き合い方」を学んでいるのです。
 
◇昔から、「子どものけんかに大人は出るな」と言われてきました。正しいのだと思います。
 「大人」が出ると、だいたいは、あやまっておさまります。でもそこには、何らかの「ゆがみ」が生じます。その後も同じようなことがあると、何でもかんでも、「告げ口」するような子になってしまいます。
 「がまんして、耐えて、それでもなお自分を主張していく強さ」が育ちにくくなるのです。「弱々しい子」になってしまいがちです。
「子どものけんか」は、放っておいてもおさまるものです。・・・・・と思っていたのですが、なかなか「おさまらせ方」がわからなくなってきているような姿が見られるのも事実です。これを指導中です。
 「トラブル」の経験が少なく、「大人」が入って解決してもらったことによる「ゆがみ」なのかもしれません。
 小学校の低学年の時代は、「わけのわからない乱暴な子」のいる時もありますが、中学年、高学年になるにつれて、周りの子が許さなくなります。
 理不尽なことを止めさせようとすると、そこにトラブルが生じます。「許さなくなる」のは、健全な発達なのです。
 大いに学ぶことでしょう。「正義を貫く難しさ」も感じるかもしれません。
◇親が出て行くとしたら、「学校に行かないと言い張る」「2日も3日も、毎日なぐられている」時などでしょう。その時は、遠慮なく相談下さい。
 
◇というわけで、今の我がクラス、とっても健全に成長しているなあと思う、今日この頃です。