学級通信で学級作り 「討論のある授業」の実際
平成12年度:大江町立本郷西小学校
第6学年・学級通信
七転び八起き
bU 2000.4.13
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国語『南に帰る』 登場人物は?
◇16ページにも渡る長い物語です。
授業中に3度読みました。あとは、お家で読むように言ってあります。「スピード読み」で構いません。10回読んだらチェックします。○の中を染めて、教科書を持ってくることになっています。
◇今日勉強したことは、たった一つだけです。
@アキオ(セルジオ)
A真一
Bお母さん
Cお父さん
Dおじいさん
E大工さん
Fセルジオのお父さん
Gセルジオのお母さん
Hセルジオのおじいさん
上の九つが出されました。この後が勉強です。
すべてが正しいとは限りません。「これは違うぞ!」と思うものの番号を書きなさい。
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FGについては、あっさりと、「話だけで、出てきていない」ということで、違うことになりました。Tさんが自分の考えを訂正できたことを確認しました。
Hについては、もめました。
「Sさんの発言」→「Yさんの発言」→「Sさんの発言」→「Yさんの発言」と続きました。しかも、
「教科書の○ページ、○行目を見て下さい。
見ましたか?(全員、返事「ハイッ。」)ここに、こう書いてあるから、登場人物だと (または、 違うと)思います。」
という発言が出来ているのです。
6年生らしい発言の仕方です。
意見も尽きたところで確認しました。
・登場人物である→1人(Yさん)
・登場人物ではない→6人
「登場人物」とは何か、言葉の意味が分からないとはっきりしませんね。こんな時に便利なのは、国語辞典です。「登場人物」をひきましょう。
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全員の分の辞書が教室にありますので、ひかせました。Sさんは、
「“登場”しかない。」
と言っていました。Yさんの辞書にありました。「話題になっている人が、その場にあらわれること」と読んでくれました。
「ということは、Hは登場人物ですか?Y さん。」
「ちがいます。」
Yさんも、考えを変えることが出来ました。この時間、最も頭を使い、勉強になったのは、Yさんかもしれません。
さて、残ったものでも登場人物ではないものがあります。
「Dおじいさん」は、Kさんが出したのですが、違うということに気づいたようです。
もう一つ、「E大工さん」です。Hさんが気づきました。これも、出ては来るのですが、話もしないし、存在がないわけです。
◇「話し合いのある授業」をめざしています。
「考える」「わかるように伝える」「相手の考えを理解する」「書く」・・・このような様々な要素を含んだ難しさがあるからです。
この一時間で、7人でも十分にできると、確信を持ちました。
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