(C)Talk Line/小学校/国語/メモに整理して発表/6学年/メモ 発表
山形県(大江町立本郷西小学校)/小林正樹
メモを元に発表する実践です。メモするために質問すること、そして気軽に全員が行うことで、楽しみながら力を付けることが出来ます。光村図書出版6年上の教科書では、2ページのミニ単元の実践です。
《指示1》この中から、自分がインタビューされたらいろいろと答えられそうなもの、三つに○をつけましょう。
あらかじめ、プリントを配布しておきます。
「最近はずかしかったこと」 「最近悲しかったこと」 「みんなにじまんしたいこと」 「最近腹が立ったこと」 「ほっと安心したこと」 「命の次に大切なものは?」 「最近失敗したなと思ったこと」 「友達数人で出かけてみたいところ」 「最近うれしかったこと」 「生まれてよかったと思うとき」などを記入しておき、この中から選ばせます。
《指示2》先生がA君に質問します。メモを黒板に書きます。時間は3分間です。見ていて下さいね。
A君は、比較的質問にバンバン答えられそうな子です。たまたま、黒板の近くに席がありました。3分間、タイマーをセットしてスタートです。
まずは、A君に最も話したいテーマについて、一文だけ言ってもらいました。
A君「ぼくが生まれてよかったと思うときは、おしいし物を食べているときです。」
先生「その中でも、何が好きですか。」
A君「海の魚です。」
先生「ということは、川の魚はだめなんですか?」
A君「そうです。」
先生「海の魚でも、特に何が好きですか?」
A君「まぐろです。」
このようなやり取りをしながら、同時に黒板にメモを書いていきます。
【メモ】(黒板に書きました。)
A君メモ
う・おいしい物
海の魚 まぐろ・赤身・すし
川の魚×
肉・牛肉・バーベキュー
野菜はあんまり
《指示3》後でこのこのメモを見て発表します。今のようにいろんな質問をしておくといいですよ。では、ここまでを、二人組でやりましょう。
機械的に分けたペアでさせます。一人は話す、もう一人は質問しながらノートにメモ、の役割です。「二人組」がポイントです。必ず、当事者にさせます。
ジャンケンで順番を決め、3分交替で実施しました。指導者は、二人の間を見て歩き、ちょっとだけアドバイスする、という感じです。
次は、メモを見ながらの発表です。
《指示3》次は、メモを見ながら発表します。まず、先生がやってみます。
「A君が「生まれてよかったと思うとき」は、おいしいものを食べているときだそうです。その中でも海の魚が好きなんだそうです。川魚はだめだそうです。
A君に魚を食べてもらうときには海の魚にして下さいね。その中でも、マグロ、その中でも赤身が好きなんだそうです。(以下、省略)」
こんな感じです。原稿なし、黒板に書いたメモを見ながら話します。時間は1分間。
子ども達は、黒板のメモ、そして、教師、説明されるA君を見ながら、ニコニコして聞いていました。最後に、A君に10点満点で評価してもらいました。8点をもらいました。
《指示4》さあ、みんなもやってみましょう。
ここは時間と人数が許せばクラス全体で、または、5〜6人のグループ内でやった方がいいようです。発表時間は1分間とします。インタビューの相手から評価をもらうことも大切です。
全員の発表後には、感想を書かせたり、感想を述べさせたりすれば、クラスの雰囲気がさらによくなることでしょう。
以上、インタビュー、メモ、そして発表という、実技を通した授業実践でした。学級作りにも役立つ実践です。