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「さるかに」と「アジャコング」

山形県(大江町立本郷西小学校)/小林正樹

全校道徳(月曜朝会・15分間)の試みです。1年に1回の機会です。15分間で、1〜6年生51人にどの程度意見を言ってもらえるか、ひきつけられるか、最後にあっと言わせられるか、勝負を楽しみます。


おはようございます。

1.何のお話かわかったら、大きな声で言って下さいね。

「さるかに」の紙芝居の表紙を提示する。紙芝居の入れ物から、少しずつ、少しずつ。

「さるかに合戦!」

の声が出るであろう。

2.そうです。「さるかに合戦」です。こうなって、こうなって・・・。

1表紙・2かにが死ぬ場面・3子がにが出てくる場面・4最後に仕返し大成功の場面の4枚を黒板に提示する。

3.子供たちに仕返ししてもらって、お母さんかには幸せでしょうか。幸せだと思う人?そうでもないと思う人?

 「おかあさんかにはしあわせだろうか?」の短冊を黒板の中央に提示する。1年生にも読めるように全部ひらがなで。○と×を左右に書く。しっかりと意見を持たせてから、挙手させる。

「どっちが多いと思う?」「あなたはどっち?」と問い、興味を持たせる。

4.手を挙げたら、自分と同じ考えは誰なのか、ぐるっと見回してみましょう。
 ○の人は中央よりも右側、×の人は中央よりも左側に移動して腰を下ろします。10秒で。スタート。

15分間の朝会のため、すばやく行動させる。できたら誉める。

5.ここまで、よく反応できましたね。すごいです。もっとすごいのは、自分がなぜそう思ったかを言える人です。これができると、脳味噌を鍛えることになるんです。理由を言える人は、立ちましょう。

「えらい!」「すごい!」「さすがだ!」などと、立った人を賞賛する。

少ない人数の方から意見を述べさせる。

「ほう!」「ふーん!」「なるほど!」などと、聞くだけ。うまくからませた意見を言えた子、誰も言わなかった意見を言った子を全体で認めていく。

6.「ししどえりか」さんのお話をします。知っていますか?

 「ししどえりか」さんのイメージイラスト(めくると、裏にはアジャコングの写真)を提示しながら話をする。

 ししどえりかさんは、東京で生まれました。お父さんは黒人のアメリカ人、お母さんは日本人です。そのため、色が黒く、髪の毛もくるくるの天然パーマがかかっていました。
 5才の時、父親がいなくなり、お母さんと二人暮らしをするようになります。そのころから、「こんけつじ!」「くるくるパーマ!」「お前なんか、日本人じゃない!」「お前もアメリカに帰れ!」などと言われ、毎日いじめられていました。ある日、悪口がもとでケンカをしてしまい、負けて泣きながら家に帰ってきました。するとお母さんが、家に鍵をかけて入れてくれないのです。そんなことがあってから、えりかさんは、ケンカをしても決して「マイッタ」とは言わなくなりました。相手が「もう分かったから、ごめんなさい」と言うまでケンカを続けたのです。お母さんは、気持ちの強い娘に育てたかったのですね。
 小学生1年生になり、空手を習い始めました。ケンカが強かったから習い始めたのではありません。ケンカは強くありませんでした。お母さんは、心がに強くなってほしくて空手を習わせたんだそうです。
 空手道場でだけでなく、公園でも近所の友達と練習しました。道場で習ったことを復習するためです。最初は5,6人いたそうです。雨の日も、風の日も、台風の日も練習したそうです。一緒に練習していた友達は、いつの間にか誰もいなくなってしまいました。みんなテレビを見る方が面白かったようです。それでもえりかさんは練習を続けたんだそうです。
  そうして、大会でもトロフィーをもらえるようになりました。体はもちろん、心も強くなりました。いじめにも負けなくなったそうです。

ここで、「さるかに」のお話にもどる。

7.みなさん、本西小はいじめがなくって、いいですね。いじめや意地悪があっても、心を強く持っていれば、かにのお母さんのように死んじゃうこともないのかも知れませんね。死んじゃったら、つまんないですからね。

ここで、全体のお話はおしまい。

8.「ししどえりか」さんは、今年で、28才になりました。今何をしているか、知りたくないですか。

「しりた〜い!」となるはず。

「1年生もがんばったので、1年生に見せてあげましょう。」

と言って、1年生だけを集めて見せる。
その後で、全体に見せ、説明をする。(アジャコングの写真は省略)

「アジャコング」という女子プロレスラーです。悪役のレスラーなんですが、実力も人気もすごいんです。日本のチャンピオン・世界のチャンピオンに何度もなってます。

「これで先生のお話は終わりです。ではまた来年まで、お楽しみに〜。」

※「アジャコング」のお話は『「いじめ」に負けない子を育てる』(明治図書):菊池靖志氏のエピソードより話しやすいように変えました。
「さるかに」は図書室にあった紙芝居を使用。話し合いのテーマとしての先行実践があったのですが、不明です。

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