機動戦艦ナデシコ小説第2弾

タイトル「出会いそして・・・」(仮)

私の名前はラピス・ラズリ。
この名前以外の経歴は私にはない。
私が生ませたのはネルガルの研究機関。
生まれたとゆうより作られた、その方がただしい。
私が覚えているのは、ガラスの向うで話をしている科学者達の顔ばかり。
来る日も来る日も実験をされて、それが普通になっていた。
あの日が来るまでは・・・。

私はいつものように実験のため研究室の一室にいた。
順調に研究は進んでいた・・・その時
”どごぉぉぉんっ!”
突然の爆発と振動に、私は目をあけた。
そして見たものは・・・。
研究所の人達が次々と殺されていく姿だった。
そしてその男達は私の近くまで来て私の入っていたカプセルを砕いた。
「この娘は使える。我が研究ラボへつれて行け」
その男はそう言って私を見て薄く笑みを浮かべた。
気がつくと私は、薄暗い小さな部屋の中に居た。
ベットに毛布一枚と、トイレ、そして大きな鉄の扉ただそれだけの部屋に。
どれほどの時が流れたのだろう・・・。

”ガシャガシャン”
と鍵を開ける音。
そして扉が開いた。
数人の白衣を着た男達が入ってきて・・・
「なるほど遺伝子操作・・・」
「これならあの実験に・・・」
「ジャンパーとして・・・」
なにやら私を見ながら話をしていた。
不意に私の手を掴みその部屋から連れ出した。
ここは何者かの研究施設のようだった。
そして私はここで、今までよりもさらに過酷な実験を課せられた。
それから、幾日がすぎて身も心もボロボロになりながら
「私はどうなるのだろう・・・」
そんなことを考えながら私は眠りについた。
どれほど眠ったのか私は目を覚ました。
「今日もまた実験させられるのか・・・」
毛布に包まりながらそう考えていた。
しかしその日はいつまでたっても施設の人はこない。
かわりに、遠くで銃声のような音、そして誰かが走ってくる音が聞こえる。
そしてその音はだんだんこちらの方に近づいてきて私の部屋の前で止まった。
扉の向うでなにやら話し声が聞こえるが、私は怖くて毛布に包まり震えていた。
”ガシャガシャン”
と鍵を開ける音そして
”ギッーギギー”
と鈍い音とともに金属の扉が開き、そこに黒づくめの男が立っていた。
男は部屋の中を見渡し、そして私の方に歩いてきた。
私はただ怖くて怖くて毛布を握り締め振るえていると
「もう大丈夫だから怖がらなくてもいいよ。君を助けに来たんだ」
そう言って男は手を差し出した。
私は毛布から顔をだしその男をみつめた。
その男の目はとても優しく、私は恐る恐る差し出された手に自分の手を伸ばした。
手に触れた時とても暖かかったのを覚えている。

彼らによって救出された私はある医療施設にいた。
私はここで実験による身体への異常や副作用などの治療を受けている。
そんなある日、先生の部屋の前をとうりかかると、中から先生とアキトの話し声が聞こえた。
「・・・今までのシステムでは失った五感の補助にも限界があるようね」
「日常生活をしていく上では、なんら問題はないんだけど・・・」
「アキト君のように戦闘に参加するようには作られてないのこのシステムは」
「・・・それでも俺は戦わなくちゃいけない」
「復讐のためか・・・ふぅーわかったわ」
「一つだけ方法があるわ」
「えっ」
「ただしこの方法は誰か一人を犠牲にしなくてはならないの」
「つまり、あなたの失った五感のかわりに誰かの脳にリンクしてあなたの代りに
物を見たり、音を聞いたりする、いわゆるもう一人のあなたを作るわけ」
「そうすればあなたは今まで以上に戦える・・・けど・・・」
そこまで言いかけて言葉を止めた。
アキトもわかっていたのであえて聞かなかった。
「・・・わかりました、考えておきます」
「そう、なにかあったらまた、たずねていらっしゃね」
そうして話は終わりアキトは扉の方に歩いてきたので、私は柱の所に身を隠した。
部屋の中から出てきたアキトを見つめアキトについて聞いた話を思い出していた。
彼も私と同じくあの組織にさらわれ、そして人体実験を受けていた。
私なんかよりも過酷な。
そのため救出された時には五感を失っていたと。
あんな体で彼はなぜ戦うのだろう。
そんな彼のために私に出来る事は・・・。
その時、先ほどの話を思い出した。
「・・・私を助けてくれた彼の役に立てるのなら」
そう思い先生の部屋をノックした。
”コンコン”
「はーい。あいてるわよ」
中から声が聞こえ、私は部屋の中にはいった。
「はーいどなた・・・あれラピスどうしたの。どこか体の具合でも悪いの」
「先生・・・」
「どうかしたの」
「私をアキトのために役立ててください」
「えっ」
突然の言葉に先生は驚いた。
「なんの話」
「先ほど先生とアキトがしていた話です」
「聞いていたのかい」
「はい」
「あれは君のこの後の人生をメチャクチャにするかもしれないわよ」
「それでもいいの・・・」
「はい。私を助けてくれた彼のアキトの役に立てるのなら」
「そう・・・わかったは。そこまでの決意があるなら」
「後悔はしないわね」
「はい」
そう言ったラピスに迷いはなかった。
それからほどなくして二人のリンク手術は行われた。
そしてネルガルにより極秘建造された戦艦「ユーチャリス」そして「ブラックサレナ」を
手に入れ、二人は戦場へとおもむいた。


そしてこの戦・・・火星の後継者との戦いは始まった。


タイトル「出会いそして・・・」(仮)  完



作者からのコメント。

皆さんはじめまして、またはお久しぶりです。
またしても小説を書いている「綾原征斗」という愚か者です。
前回の続きを書かずに思いつき御都合主義全開でこの作品を制作して
しまいました。
このお話はラピスが北辰達にさらわれ、その後アキトに救出され、
アキトのパートナーとして戦いに参加するまでのお話。
異常に前説長いわりに内容薄い作品になったような・・・。
まっあまり気にしないように、見流し程度に読んでもらえたら幸いです。
最後になりますが、こんな小説最後まで読んでくださいまして
ありがとうございました。
またの機会にお会いしましょう。(あればだけど・・・。)

           2000.xx.xx A,G PROJECT 綾原征斗

 

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