流氷ダイビング...
北西季節風が吹き荒れ日本海が大時化になる頃、
北海道オホーツク海に流氷がやってくる。
水温-2度の冷たい海ではあるがそこにはとても熱い海が広がっているのだ!
他では見られないその風景が忘れられず、また今年も行ってしまった。
ここでは流氷ダイビングを私なりに紹介します。


流氷ダイビングの面白さ

流氷ダイビングの器材

流氷ダイビングツアーガイド

流氷ダイビングの面白さ

流氷の下で潜るというと誰もが寒くないかと聞く。
水温-2度しかないのだから冷たくないわけがない。それでも潜ってしまうのは そこに他では味わえない興奮が有るからである。

流氷ダイビングでは氷に穴を開けて潜るのだからエントリーポイント=潜行ポイントになる。 潜行した直後は冷たさのあまりからだはちじこまってしまう。 特にマスクとフードの間の肌が露出した部分ははっきり言って ”痛い”。
しかしそれも数分、だんだん感覚が麻痺してきて感じなくなってくる。
そして落ち着いてきたらまず上を見上げるのだ。
そこには氷で覆われた海面がある。 一面の氷ではあるがしかしそこそこで氷の厚さが違うため光に濃淡の差ができる。
白、水色、青、紺、黒、それぞれの光が一面を覆い尽くしまさに氷の宮殿といった趣である。
その風景をもう一度見たくて、また知床に行ってしまうのである。




さてしばしワイドな視覚を楽しんだ後はマクロな楽しみを探すことになる。
流氷下の海には他では見られない独特の生き物がいる。
特に有名になったクリオネ。大きさは1〜2cm、体が透明なこともありなかなか見つけられない。 これを探すのにはコツがある。遠くを見ないで焦点を近くに合わせて探すのだ。 また見つけた後もやさしく見ないと、エアーの排気でどこかに行ったりしてしまう。
流氷の天使といわれるようにとてもかわいいんだけど、レンズを向けると一転して憎たらしくなる。 薄暗い氷の下で小さく透明な体でちょこちょこ動くもんだからピントが合わせられない!
結局今年も撮りそこなってまた来年行かねばならなくなった!
それ以外にもミジンウキマイマイやウミグモはユーモラスに動き回り、 クシクラゲやウリクラゲなどは妖しく輝き、北方系の魚も見られる。
他とは違った生物にあふれたおもちゃ箱のような海なのだ。


流氷ダイビングの器材

ドライスーツ

ネオプレーンタイプがメインになります。
下にはアウトドア用のインナーにフリースを着ます。ちょっと薄いように思えますけどこれで十分。 ただしインナーはいいものを選んだほうがいい、冬山登山に使うようなものがお勧めです。

レギュレーター

気温、水温共に氷点下なので凍結の可能性があります。 機種によって凍り易いもの、しにくいものありますのでショップやメーカーに確認してください。 ちなみに私はマレスのMR16−J RUBY/RUBYを使いましたが大丈夫でした。
でも一般的には現地でレンタルしたほうが無難だと思います。

カメラ

特別な装備は要りませんがバッテリーはフル充電しておかないとすぐに無くなってしまいます。
ハウジングを使う場合、シャッターが電磁スイッチの物は凍結して押せなくなることもあるようです。
また流氷下は暗いのでフォーカスライトがあったほうがいいです。
クリオネを撮るためには一眼レフよりもレンジファインダー機に接写装置をつけた物のほうが確実です。
器材というほどの物ではないけどビニールシートを1枚持っていくと便利です。

その他

グローブは極厚の寒冷地用、やっぱり3本指ミトンがいいです。
それと器材というほどの物でないですがビニールシートがあれば便利。 これは器材をセットするときに敷くのですが、現地サービスで用意してくれてます。 でも人が多いと荷物も多くなり無くしたり間違ったりの原因になるだけなので 小さい物でもマイシートを持って行くと何かと便利ですよ。

流氷ダイビングツアーガイド

ダイビングサービス

私がいつもお世話になっているのはダイビングサービス トッカリさんです。 釧路のダイビングショップですが流氷ダイビングの期間はウトロに常駐してくれてます。 流氷ダイビングのパイオニアであり冬以外もウトロで潜っているので信頼性は一番です。 スタッフも楽しい人ばかりで現地の常連さんもサポートしてくれます。 潜った後も夕日や知床連山を見に連れていってくれたりとサービス一杯です。

ダイビングサービス トッカリ TEL 0154-40-3824



宿 泊

ウトロでの常宿にさせてもらっているのが、民宿 酋長の家
料理がとってもおいしいのです。本当は潜るより食べるのが楽しみで行くのかも? 食事はみんな相席になるけどダイバーを一つのテーブルにしてくれたりして独りで行っても楽しく過ごせます。
またお風呂は温泉で24時間いつでも入れる、冷たい海の後はやっぱり温泉だね!
料金もリーズナブルだし、またお世話になります!

民宿 酋長の家 TEL 01522-4-2742