木の根坂閉校分校再訪の記

 前回の平成21年11月4日の訪問は分校が休みの時だった。
 折角美味しい蕎麦が食べられるということで期待して訪れてみると休み
 ということでがっかりして帰ったのだった。
 そこで改めて平成22年7月19日に木の根坂を訪れてみた。
 7月ということで暑い日だったが木の根坂はさわやかな気候であった。
 蝉の声が高く、ミツバチも飛びまわっている自然豊かな部落であった。
 地形的には擂り鉢の底にあるような所であり蒸し暑いかなと思っていたが
 意外にさわやかであった。
 再び学校の正面を紹介する。

 

 玄関を入ると綺麗に飾り付けられた学校時代の名残の品が展示されていた。


 蕎麦を食べる所は教室だった。教室で食べれるなんて楽しい気分になった。

 まず蕎麦の前に漬物が出てくる。又前菜も出てきて蕎麦への期待感を高めてくれる。
  

 いよいよ板蕎麦のお出ましである。写真は少し食べてしまってからのものである。
 いつも食べるのに夢中になり写真を撮るのを忘れてしまう。
 ここの蕎麦は全て母ちゃんたちの手作りで賄い室では明るい声が響いていた。


 食べ終わると校内をぶらつく楽しみがある。まずは体育館に行って見た。
 この体育館では今もいろいろのイベントの会場にもなっている。
 立派でしっかりした建物である。


 校歌のパネルもあった。自分たちを育ててくれている自然を大切にしようという願いが
 感じられる親しみを感じる校歌である。
 

 黒板には「バカの壁」でベストセラー作家になった養老孟司氏が訪れたことを記した
 板書があった。養老先生よくぞこんな山の中まで来てくれたものだ。
 山形県民でさえここに来たことが無い人が沢山いるのにと思ってしまった。

 以上が廃校になった木の根坂分校の現在の活躍の報告です。
 現在当地区は11世帯で約50人の人が住んでいます。
 ほとんとが井上姓で占められています。
 この学校は平成19年廃校となったが地域の人たちが一丸となって地域興しに取り組み
 手打ち蕎麦の店として再出発し体験型宿泊施設を兼ねた「みやまの里 木の根坂」を
 開いたわけです。
 その努力の成果として平成21年1月に日本の里100選に選ばれました。
 更に平成21年11月には「豊かな村づくり」全国表彰 農林水産大臣表彰受賞ともなり
 立派に村興しに成功したと言えると思います。
 ちなみに宿泊は一泊5250円、板蕎麦700円、更に山菜採り体験や冬のカンジキツアー
 等の沢山のプログラムが用意されていました。
 休みは毎週火、水の日となっています。
 ぜひ一度訪れてみて村興しの良き例として学んでみてはどうでしょうか。

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