山形市の西南方面の小滝の近くに蔵王ダムに匹敵する湖水面積のダムが
ひっそりと存在しています。 私はこのダムの存在を山形新聞のある記事の
中で知りました。それ以来、このダムに行こうと何度も試みましたがなかなか
その場所が分かりませんでした。
ダムの名前は「長ケ沢ダム」といい「おさがさわダム」といいます。
部落の中を
何度も行き来するため、不審な目でみられたことは数多くありました。
地図には確かに記されてはいるのですが、不思議なことにそこに行く道筋が分
からないのです。存在は明らかなのに行けない湖。大変にロマンを感じたのです。
探す方法としてまず高いところに登り、そこから道筋を見つければ良いと考え、
まず萩の部落から山に入りました。方向は「かん」です。
林道を登り、高いところから下を見たら湖面が見えたのです。大変感動しました。
でもその道は湖水からは遠すぎます。どこかにもっと近い道があるはずだと何度も
山道を行き来したのです。
ところが驚いたことに小滝と宮内を結ぶ完全舗装の立派な小滝街道の道筋にダム
への入り口があったのです。入り口は狭く、切り立った崖の曲がりくねった谷間状
になっており、まずは人目にはつかない地理的条件になっていました。
これは丁度、古代のヨルダンにあった「ペトラ」の都市遺跡に似ていると思います。
インディージョーンズの映画で有名になりましたが、あの岩石の曲がりくねり切り立っ
た谷間を分けいくと突如巨大な神殿が表れるシーンと私の印象が重なりました。
この道を見つけた時は唖然としてしまい、何で山形市からこんなに近い所にこんな
デカイダムが隠れていたのかとびっくりしてしいました。
この隠れていることには「わけ」があるのです。それはご自分の目で見られると納得
出来ると思います。結論的には、先人の大きな努力の成果なのです。
私は、こんなにしてまで環境の維持に努めている姿に感心をしました。
ぜひ、このダムを探訪した方は、この先人の努力に敬意を表していただければと
考えます。
では、次からご案内をしていきます。