ついに消滅 山形偉人の足跡
本ホームページでお知らせした日本一の柔道家尾形源治氏が山形の地に東北の
講道館たらんと念じて建立した桜武会道場がついにこの世から消滅した。
氏が自分の理念の実現を目指して心血を注ぎ建てたものが無くなってしまった。
そしてここは当時の多くの若者が(私も)ここの門をくぐり柔道の手ほどきを受け
たのだった。
この道場のおかげで無料で教えをいただいたくことが出来たのだった。
しかしこの由緒ある建造物は次からの写真にあるようについに平成20年度に
この世から消滅した。残念である。
平成20年4月12日に現場に行ってみた。もうそこは雑然とした工事現場に
変わっていた。
次の写真は前回のレポートでお見せした道場の看板のあった辺りである。
大きなクレーン車が陣取って作業を進めていた。下の写真の青い金網で囲まれたエリアが
道場が建っていた部分です。
桜の花もこれからという時に ! 何も無くなるなんて
次の写真も道場の全敷地を示しています。
以上の写真が平成20年4月12日の現状です。
さてここからが本論です。
この道場は無人になってから久しく近所では夜間の不用心、火災の心配等で町内の課題に
なっていたのは事実でした。
私が主張していたことは建て替えてくれなどということではなくてこの由緒ある桜武会道場の
全資料を整備して残してくれということでした。そして尾形源治氏の人となりを忘れないように
努めて欲しいということでした。
しかし、これらのことは実現しないままに道場は消滅しました。
これで私たちの年代のものが居なくなればすべては忘却の彼方になってしまうのでしょう。
そして何十年後に何らかのきっかけで再び尾形源治氏の偉業が思い起こされることでしょう。
そのときになってようやく桜武会道場の記録を残しておかなかったことを残念に思うことになる
と思います。
山形市はこのようなことを何回も繰り返してきました。今、山形市には市民が誇れる歴史的遺産は
非常に少ないのです。これは今回のケースのようにその時その時に市民が無関心だからなのです。
ついに日本一の柔道家が山形の地に実現した講道館柔道普及の道場が消滅しました。残念!!
一つだけ私を慰めてくれたのはある人が言ってくれたことでした。
「おそらく近藤君のホームページの写真が最後の資料になったのでないか」という言葉でしたが
これが事実で無いことを祈ります。