町工場だから出来た新製品紹介
平成23年11月6日
追加記事あり 平成24年1月5日
山形県の中央部にある村山市は最上徳内の生地として知られている。
この村山市の北部に金谷工業団地がある。
ここに所在する潟с}ガタ共同社は独特のカラーを持っている。
それは社長自らが物創りが趣味なのである。趣味といっては変に聞こえるかも
しれないが本当に物創りが好きなのである。
本業は自動制御システム製造を中心としたどちらかと言えば強電に属するシス
テムを作っている。社長もこの本来の業務に朝から晩まで頑張っている。
しかし頑張りすぎて疲れた時に普通の社長ならゴルフや旅行で気をまぎらすだ
ろうがこの社長は違う。本来は電子回路やマイクロコンピュータが専門なので
疲れた時は電子部品を組み合わせて新しい電子製品を創ることに没頭する。
これまでに数え切れない製品を作ってきた。
しかしある時折角作ったのだからこの小さな装置を売り出してみようという気に
なった。そして売り出してみるとそれまでに無い機能を持っていたりしていたため
最初はそれほど期待していなかったのが口コミでどんどん売れだした。
そのような商品が最近続き本人は嬉しさもあるが慌てている。そちらの商品生産
が多忙になったためだ。息抜きが息抜きにならなくなりつあるためだ。
一番新しい商品は次の写真のものである。
ちなみにこれのケースを紹介しよう。
お分かりのことと思うが所謂放射線量計である。
現在はいたるところで放射線が検出されており我々にとって必需品になっている。
しかし価格は高く安くて6〜8万円、ちょっと性能が上がると16万円となる。
さらに直ぐには手に入らない。
これでは手軽に買うことは出来ない。これが現状である。
そこで社長は考えた。高精度の性能を求めなければ安く作れるのでないかと。
安価な製品にしておきとりあえず暫定的に放射線の有無を判断して若し放射線が
存在すれば高精度の線量計を保有している機関に測定を依頼すれば良いわけで
ある。
このような考えで製造した本製品は9000円と1万円間の価格である。
価格が高くなるのは精細な表示部を持つからである。これを放射線量を光の点滅回数で
示したなら高価な表示部は不要となる。
本製品は赤いLEDランプが1秒に一回の点滅の時は 0.5μsv/h、2回の点滅の時は
1μsv/h、4回点滅の時は 2μsv/h,連続して点滅する時は5μsv/h となる。
更に使用法はすこぶる簡単、ただ測定物に近づけてボタンを押すだけである。
このようにして生産し商品化した本製品は地元の新聞に紹介されたとたんに製造が
間に合わない程になっている。
この他、社長が余暇として商品化したものが多数ありどれも売れている。
趣味で始め、気晴らしと思ったものが又自分の忙しさを作りだしてくれるという皮肉な
状態になり社長は複雑な心境になっているようである。
さて本論である。このような事が出来たのもこれまで全業務の推進に当たっては常に社長
自らの考えとアイディアを出して社員と共に考えながら物造りに励んできた経緯があるか
ら今回のような番外の物造りになったのである。
また、単品の大量生産ではなく毎回受注先が変化し、生産も試作も含めた少量であり、
更に柔軟な物造りが求められる町の中小企業であるから出来ることである。
この体質が常に工夫とアイディアを取り入れた製品開発に連なっていると思われる。
今後も目を離せない興味ある会社であるといえる。
発展を期待したい。
新情報 ここで最新の情報をお知らせする。 平成24年1月5日
いよいよ本製品の発売が新聞で発表された。
ただ残念ながら価格が高くなってしまった。
製品を簡易型から少し高級な型にバージョンアップしたのだがそれが価格に
反映してしまったようである。
その記事を紹介する。
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