<味な話>

カド焼き


毎年4月下旬から5月上旬に最上公園で開催されている「かど焼きまつり」。
ところで、この「カド」とはニシンのことですが、どうして「カド」と呼ぶのでしょうか。

カドとは、ニシンの古い大和言葉で、ニシンはアイヌ語と言われています。
東北地方では、産卵のために押し寄せてきたニシンを門口(かどぐち)で、手づかみで獲ることからカドと呼ぶようになったという俗説が一般的になっています。
それで、カドの「はらご」のことをカドノコと呼んだのが、後に数の子と言われるようになったということです。
回遊魚で、春に産卵のために北方の海に現れることから「春告魚」とも呼ばれます。

雪深い新庄では、かつて冬期間の鮮魚の流通が非常に困難でした。
そのため、冷凍技術のなかった昔、雪解けと共に酒田港から最上川を遡って運ばれたカドは、季節の縁起物であると同時に、貴重なタンパク源でした。
腹に数の子を蓄えた生ニシンを焼いて酒を酌み交わし、家族や友人たちと春の喜びをわかちあいました。

こうした風習は、江戸時代後期に生まれた、と郷土史家の大友義助先生が新聞に書かれておられました

新庄では、かつては春の行事として欠かせなかったそうですが、北海道のニシンが捕れなくなるにつれて、一時すたれてしまいました。
また、高度成長期の物流発達・冷凍技術の進歩も、こうした風習を忘れさせていったと思われます。

昭和49年5月、なつかしい「かど焼き」を春まつりの行事に取り入れようと、新庄観光協会が市民に呼びかけ復活させたということです。

のど焼け団子