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キママに「ら」の映画

○Ray レイ

盲目でありながらソウルの神様と言われたレイ・チャールズ
その生涯は、弟の死、突然の盲目、天性の音楽、麻薬、故郷からの隔絶・・・波乱に満ちた人生
レイチャールズの生み出した数々の名曲と圧倒的なパワーを再現するかのように
映画の中でソウルが弾け、ぐいぐい引き込まれてしまうのは、何よりもそこにレイ本人がいるかのようで
天才が作り出す音楽の数々に魅了され、暗闇しかしらない恐怖の怯えに痛み
レイチャールズの音楽に最後まで心がゆさぶられ、音楽が、世界を替える力を持つこと、人々の心に永遠に残してくれること、
「わが心のジョージア」を聞きながらいつまでもレイチャールズに浸ってしまいました。


○ラストプレゼント

売れないコメディアンと、不治の病にかかり余命いくばくもない妻。
母がそうだったように、自分の病を隠して夫の行く末を気遣う妻、
妻の秘密を知りながら、気づかぬふりをする夫、
夫は、妻のために妻の会いたがっている人や初恋の人を探し出そうと奇妙な縁の詐欺師に頼み、
妻は自分が亡くなった後の夫の生活を心配し、
コメディの大会の中笑いの渦に包まれた夫を見守る妻が微笑み、笑いの渦の中の夫が涙し、
妻が彼のために残してくれたのは、いつまでも忘れられこともなくなることもないプレゼント。
初恋という淡い想い出が隠し味となって、しんみりと愛の絆の感動を与えてくれる映画です。


○ラブストーリー

恋に悩む女子大生が、ある日家の中で母親の古ぼけた小さな手紙と日記帳を見つけます。
その手紙や日記に綴られていた母親の初恋の物語と、恋に素直になれない主人公の心が並行に進みます。
二人で紡ぎ出すはずの恋というデュエットに初めて挑む娘を、ささやくようにリードしてくれる二人で紡ぎ出せなかった母の恋というもうひとつの二重唱。
好きな人のためにひたむきに生きてきた母と、そこに導かれる娘の奏でる旋律、それに鼓動する二人の男の心に感動します。
悲しくて切なくて、自分には奏でられないと思っていた旋律が、いつしか膨らんで、感動的なラストを紡ぎ出します。
とてつもない切なさを、奇蹟と優しさと過去と未来への幸福感が包み込むラストが印象的でした。
韓国ドラマで大人気の「夏の香り」の主人公の一人二役もお見事。


○LOVERS

中国の唐の時代、朝廷に敵対する反乱勢力の「飛刀門」討伐を背景に、前頭目の娘で盲目の踊り子を捕えたことから美しい戦いの場面が繰り広げられます。
敵を倒すために愛を偽る者、
愛していることを偽って逃そうとする者、戦う者、
敵が偽りで、友が偽りで、愛のために偽って、偽りが愛となって、
揺れ動く心が解かれるたびに、いくつもの偽りが正体を現します。
ストーリーは単純ながら、衣装や戦いの中の風景がとても美しく、東洋の持つ美の世界を堪能できました。

○ラストサムライ

酒に溺れる日々を過ごしていた、元アメリカ南北戦争の英雄だった男が、近代化を目指す日本政府に軍隊の教官として招かれます。
そして日本で未だに剣を信じ武士道を守る侍と戦いを交え、負傷した男は捕えられ、侍が残り生きている村へ運ばれます。
侍の大将は、天皇に忠義を捧げながら、武士の根絶を目論む官軍に反旗を翻しており、その村で、アメリカ将校であるその男は侍の生活を目の当たりにします。
彼らと生活を共にする中でやがて武士道に心を動かされていき、官軍教官として招かれた男は、自ら侍となり、共に武士道を守るため、官軍に立ち向かいます。
誇りを失った将校が、誇りを持って生きる侍に出会い、見つけだしたもの、それを維新という名の下に武士が守ってきた誇りを捨てさせようとする日本人に示す姿。
武士道の美しさと哀しさを、ハリウッドが描いてくれた楽しめる作品です。

○ラヂオの時間

一人の主婦の書いたラジオドラマの脚本「運命の女」が深夜の生放送に採用されます。
いざ生放送の始まろうとしている深夜のスタジオで、本番直前に主演女優がわがままな変更を要求します。
「役名をリツ子からメアリーに変えて」と言い出したことをきっかけに生放送のつじつまを合わせのため、舞台は熱海からニューヨークに、登場人物は全員外国人に、当初のメロドラマはとんでもない話へと。
調子のいいプロデューサー、やる気のないディレクター、わがままな出演者、素人主婦の脚本家を交えて大騒動へと発展していきます。
とても楽しいコメディです。


○ライアーライアー

コメディ界の人気者ジム・キャリーが主演する、アットホームなコメディです。
ジム扮するうそをつくのがうまい弁護士は、一人息子の誕生日をすっぽかしてしまいす。
怒った(悲しんだ)息子は、パパはうそつきといって、神様にパパをうそをつけないようにしてと頼みます。
願いがかなってうそがつけなくなった弁護士はさあ大変。
法廷で何でもしゃべってしまって爆笑ものです
トゥルーマンショーのジムもいいし、このアットホームな作品のジムもいいです。
他のコメディと比較してみると面白いでしょうね。


○ライフ・イズ・ビューティフル

ユダヤ人収容所の物語は数多くあると思いますが、この物語はとても感動的です。
常に明るく前向きな男性が、子どもと共に収容所に収監されながらも、子どもに夢を抱かせ続けるために嘘を突き続けます。
そして、子どもはその嘘を信じて、収容所の中でけなげに生きていきます。
やがて、その男の突き続ける嘘が奇跡をもたらします。
少年に、父親が命をかけて残してくれた夢。
泣けます。
この手のテーマが嫌いな人にも見てもらいたいと思う、お奨めの感動映画です。


○リトルダンサー

炭坑の町に生まれ、坑夫の父・兄を持つ主人公の少年は、強い男になって欲しいという父の願いからボクシングを習わされていますが、ふとしたきっかけでバレエに夢中になってしまいます。
自分の魂の中に電気が走るように、バレエにひかれていく主人公が、父に認めてもらえず、町を舞台にタップダンスを踊りながら怒りを表すシーンに引き込まれてしまいました。
飛ぶことの出来る羽をいつしか見つけながら飛べない少年と、自分たちとは違う、飛ぶ羽を持つ息子のために苦悩する父、
ラストに本当に飛翔するシーンに感動します。
もの悲しげな少年のもつ繊細な心理と、運命に導かれるかのごとく激しく踊るシーン
夢を追いかける勇気と、家族の絆と、感動を与えてくれるすばらしい映画です。


○猟奇的な彼女

大学生のキョヌは、偶然、地下鉄で泥酔したかわいい「彼女」に出会うのですが、実は彼女は、かわいい顔して「ぶっ殺されたい?」が口癖の、とんでもない女の子。
これをベースに偶然が偶然を呼んで、いつしか二人は互いに必要な二人として心の中に留めることになります。
とにかく女の子のように育てられた彼と、とてつもなく強い彼女が笑いを誘う前半、
彼女の持つ寂しさを受け入れようとする彼と、それに甘えて、丘の上に彼に届かない本音を叫ぶ彼女と、彼女が彼を必死に求める後半
そして、すれ違いを繰り返しながら、どうなるのだろうと見入るように繋がっていくラスト
とても印象的なシーンの多い、アジアの新しいラブ・ストーリー。
実話を元にした韓国のネットでの日記風小説が、爆発的人気を博し映画化されたという、男性版ブリジットジョーンズの日記のような、うらやましくも楽しく、切なく、幸せな気分に浸れる映画です。

○龍馬の妻とその夫と愛人

大河ドラマ「新撰組!」。今ひとつ視聴率は上がっていませんが、ドラマとしては毎回楽しい仕掛けや人の思いを描いてくれていると思います。
そんなことから、ふとビデオで見たこの映画には、大河ドラマの原作者三谷幸喜のエッセンスが詰まっていました。
亡くなった「時代の主人公龍馬」を、その妻おりょうと、どうしようもないその夫、そして龍馬にそっくりな愛人が、奇妙なドラマを繰り広げます。
そして、龍馬にあこがれ龍馬になりたかったにせ龍馬と、おりょうから見向きもされないだめ夫の戦い。
そして去りゆくおりょうに告げるだめ夫の「生きている人間しか生きている人間を守れない」と叫ぶ作者のメッセージ。
日本史に燦然とその足跡を残し、「青年は龍馬を目指す!」と司馬遼太郎に言わしめた龍馬を影に写した、肩の凝らない楽しい時代劇コメディです。

○ルームメイト

恋人をなくした傷心の主人公の女の子が、今まで何ともなかった一人暮らしが急に淋しく 感じられ、同性のルームメイトを置こうと考えます。
募集したルームメイトの中から、一番おとなしそうで、自分と相性が合いそうな女の子をルームメイトに選び一緒に暮らし始めます。
やがて、徐々にルームメイトとなった女の子の異常なまでの心理が、隠されていた心理が・・・
それが姿形になってあらわれるシーンに、誰もがどきりとすると思います。
ぐいぐい引き込まれるサイコサスペンスの秀作です。
多くは語りません。この恐怖、味わってください。


○恋愛小説家

潔癖性で毒舌家の売れっ子小説家の主人公。
周りの者から嫌われている主人公が、人のいいウエイトレスに恋をしてしまいます。
ところが、この小説家は根っからの変人。
ゲイの画家たちと交流を持つうちに、彼女に愛を打ち明けることが出来ます。
ジャック・ニコルソンが地でいってるような偏屈ぶりがお見事。
ちょっと大人のラブ・コメディです。
またいつかじっくり見たいですね。


○笑の大学

日本が戦争への道を歩み始めていた昭和15年、それは娯楽である演劇は規制され、台本が検閲を受けてる時代。
笑ったことなどない検閲などという仕事を軽蔑している検閲官と、笑いに情熱を注ぎ込む作家が、取調室で繰り広げる冷酷で珍妙で、厳格で滑稽なバトル。
検察官は喜劇作家の原稿に無理難題をふっかけ、喜劇作家は上演許可を貰うため、抜け道を必死に考えてきます。
執拗な検察官の仕打ちの度に、皮肉にも台本がどんどん面白くなり、いつしか二人は夢中で喜劇台本を創り始めていきます。
やがて完成した台本の前で、二人に訪れる「忘れかけていた宿命」。
最後に出された究極の仕打ちと、それに応じた作家の最後の答えに隠された「時代の陰」に、胸が打たれます。
ラストを終えた後のその先の、最後の最後まで楽しませてくれて、「笑の大学」を卒業させてくれました。