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キママに「や」の映画

○容疑者 室井慎次

踊る大捜査線シリーズの、もう一人の主人公、警察キャリアの室井慎次。
自らが指揮をとった殺人事件の容疑で取り調べていた警察官が逃亡し交通事故で死亡。
そこに目をつけて、 警察の不正を暴くという大義名分をかざす弁護士の策略から逮捕されてしまいます。
室井を助けようととする若き新米女性弁護士と、室井の捜査への姿勢に心動かされた現場の刑事。
さらに、室井の捜査ミスと告訴を警察庁と警視庁がおのおのの権力闘争の格好の餌食となり・・・・
今まで語られなかった室井の過去・青春が明らかになるなど正義感あふれる室井管理官の魅力を詰め込んだ重厚で見応えがある作品ですが、設定に少し違和感がありました。


○山の郵便配達

郵便配達を長い年月勤め上げた父親の後継ぎとなることを決心した息子が、はじめての郵便配達の日に、父親は最後の郵便配達を伝達します。
その、山の郵便配達は2泊3日の旅といえる過酷な道のりです。
父との郵便配達を通じて、父の届けてきたものがなんであるのか、父がいつの間にか年老いてしまったこと、父と母の出会いと不器用な父の思い、
様々なものが配達の途中で静かに語られます。
郵便配達が届けるものとはなんなのか・・・小さな頃、郵便屋さんをテーマとした絵本や物語がたくさんありました。
忘れてしまったものを思い出させてくれる、心にしみいる、そんなメッセージを配達してくれるいい映画です。

○U571

第二次世界大戦中、無敵を誇ったドイツUボート艦隊の暗号システム「エニグマ」を、連合軍潜水艦が独軍補給艦に偽装し、故障漂流しているUボートに接近し奪おうとします。
成功したかに見えたその時、敵に発見されてしまい攻撃を受け、極限状況に追い込まれます。
前半で艦長から未熟と指摘された副艦長が独り立ちして、指揮官の孤独と厳しさを体験し、成長していく様、
逃げ場を失っていく乗組員たちの恐怖心や緊迫した艦内の雰囲気
潜水艦という閉じこめられた空間に見る者も閉じこめられたような、重厚な映画です。
極限状態になってからはぐいぐい引き込まれますが、見終わると疲れるかも知れませんね。

○黄泉がえり

死者が死んだときの姿のまま、生きていて欲しいと願う人々の前に突然現れるという、不思議な現象がある村で起こります。
厚生労働省の職員の主人公は、その調査のため故郷の村に戻り、幼なじみの女性と再会します。
女性は婚約者を海の事故でなくした心の傷から立ち直っていなく、一方主人公は彼女への思いを密かに抱いています。
さまざまな人たちが黄泉がえり、その再会がいくつもの思いを秘め物語の中で紡ぎ出されます。
そして死者への思いが黄泉がえり現象を起こすことを知った女性と、その彼女を複雑な思いで見守る主人公
なぜとか、どうしてとか、説明は何もなく、ただただ人々が黄泉がえり、また旅立ち、その黄泉がえった人々を通して、今を生きる人たちの悲しみを抱えた心が見えてきます。
そして思わず驚いてしまった、ファンタジックなラブストーリーの秀作です。