<史跡めぐり>

瑞雲院十六羅漢像

向陽山瑞雲院は、戸澤家の菩提寺です。
新庄地廻り三十三観音四番札所で、御詠歌は「まようみも いまはほとけの にわにきて さやける月に あうみてらかな」

太田の瑞雲院には、等身大極彩色の十六羅漢像が祀られています。

2004年夏、一般公開された時に拝観してきました。

十六羅漢をを奉納したのは、元禄の頃、新庄の豪商・亀屋勘太夫の養女・「ろん」という娘であるといわれているそうです。
その言い伝えをご紹介します。

ろん女は、心も姿も花の様に美しい娘でした。
ひそかに彼女に心を寄せる若者は多かったが、世のはかなさを知る彼女は、どうしても結婚する気にはなれませんでした。
恋に破れた男たちは、あるいは身を持ち崩し、あるいは気が狂い、果ては命を断つ者も少なくありませんでした。
ろん女は、深くこのことを悲しみましたが、多くの若者の身を滅ぼさせたのは、自分の前世の業の深さと悟り、この上は仏門に入るほかはないと固く心に決めていました。
このため、父母の嘆きにもかかわらず、終世夫を夫を迎えませんでした。

父母の死を送った後、かねての決心どおり、家財を整理して京に上り、本願寺承認に帰依し、修行の後、悟道の域に達しました。
瑞雲院十六羅漢は、彼女が古郷に帰る折り、京都で購入したものと伝えられています。
羅漢像の眼は水晶であるといい、ほの暗い倉庫の中で光り輝いています。

その形相は恐ろしいほどすさまじいのですが、心には美しいろん女の願いが込められているということです。

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