<とっておき>

人間国宝 奥山峰石氏


(2003年国民文化祭記念展示会実演 速すぎてとらえ切れませんでした)

鍛金家の奥山峰石(おくやまほうせき)氏は、1935年、新庄市の生まれで、笠原宗峰鍛金弟子入りされ、1984年、伝統工芸日本金工展で文化庁長官賞受賞し、1989年に、日本伝統工芸展で高松宮記念賞受賞されました。

そして、1995年、鍛金の技術で、 人間国宝に認定されました。

鍛金は、熱して薄く延ばした銀などを「あて金」に乗せ、木づちや金づちでたたきながら成型技能です。

奥山峰石さんの作品は、どれも軽くて丈夫な上に、 シャープで、趣のある造型美をうちだしています。
銀や銅、赤銅(しゃくどう)などの板金を鑞付(ろうづけ)して器物を打ち上げ成形する接合技法に優れ さらに、打込象嵌、鑞流、金消(きんけし)などの技法にも卓越されています。
奥山さんは、滑らかな曲線を作り出すために角度や大きさが異なる200種類のあて金を使い分けながら作品を完成させるそうです。
完成するまでに数ヶ月かかる作品もあるということです。

奥山さんは、ふるさと新庄の花が紫陽花であることから、2003年に開催された国民文化祭記念で行われた展示会で、新庄市の花、紫陽花の花をあしらった打込象嵌(ぞうがん)菓子器を市に贈呈してくださいました。

鍛金のルーツは、人間が物を叩く事を知り、さまざまなものを作るうちに銅や鉄で矢じりなどを作ったのが始まりと考えられます。
西欧を見ると、紀元前2000年頃には鍛金で作られた物が多数有り、エジプトの「ツタンカーメン」などもこの技法によって製作されたと思われるそうです。
日本にはシルクロードを通って伝わりました。
こうした鍛金のルーツにも思いをはせながら、男のように強い金工が、女性のように滑らかで美しい姿に変わる人間国宝となられた奥山さんの鍛金の技に魅せられてしまいそうです。

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