バックカントリースキー

 鳥海山の春スキーは麓の除雪の状況にかなり左右されてしまう。アプローチが短いほど「気軽に」楽しめるので、山に取りつくまでに時間を要しては日中の限られた時間内に、自分の足で登って滑り降りる楽しみが半減してしまう。

 秋田県側の祓川は4月に入ってから除雪を開始し28日頃にならないと5合目の祓川駐車場に行けない。 それ以降が本格的な祓川の山スキーシーズンだ。
それに対して山形県側の八幡町からの湯の台コースは麓の牧場までは冬期間も除雪されており、シールを付けての登りでも2時間あまりで標高1280mの滝の小屋までは比較的楽に行ける。山頂直下までも同じぐらいの時間をかければ十分に到達することが出来る。そのために湯の台コースの山スキーは、3月以降の天候が安定してくる時期が最適ということになる。

 今回は祓川と同じく5月の連休前に開通する鳥海ブルーラインの大平口からの春スキーを楽しむことにしょう。



鳥海ブルーラインの大平口より山頂へ   4月



 鳥海ブルーラインは5月の連休前に開通し雪の回廊をドライブする車でにぎわう。それでも連休中の天候の急変で吹雪になり圧雪することもあるので注意が必要だ。大平山荘より少し秋田県側よりの駐車帯が広くなっている場所は朝早くから春スキーを楽しむ人たちの車で一杯になる。 


日本海を眼下に登る



 5〜6mの雪の壁にはステップが切られているのでここから登り始める。最初からややきつい登りが続くので、ゆっくりと眼下の日本海を眺める余裕を持ちながら登ることにしょう。1時間ほど急登が続くと大きな反射板に到着だ。ここからは比較的緩やかな斜面が御浜まで続く。

 出来れば帰りの滑降に備えて下りの楽しめるコース取りなども思い浮かべながら登ると飽きずに登れるようだ。


御浜よりのスキー滑降

 
 帰りのスキー滑降の時にガスなどがかかると、周りの景色が見えない中での滑降でついついコースを外す危険性がある。時には自分の足元だけしか見えない場合もあり、スキーで降りる際はどうしても斜面が良いところを無意識のうちに選びがちであり、これが結局コースを外す原因となってしまうわけだ。 ブルーラインに止めた車まで安全に滑って降りるために、景色のイメージを持つことは大事なことであり、またガスがかかったらスキーの滑降跡や登山者の踏み跡から外れないように慎重に降りることに心がけよう。シーズンに入ると大平から御浜までは赤布の標識の竹も随所に刺さっている場合もありそんなに心配はいらないと思いますが。


雪に埋もれる御浜の鳥居 早春の稲倉岳


目指すは山頂


この時期の御浜小屋は鳥居も含めてすっぽりと雪に隠れていることが多い。

 尾根筋なので左に稲倉岳1554mを見ながら外輪山を目指す。山頂方面には千蛇谷から行くことにして、まずは難所の七五三(しめ)掛けのトラバースを慎重に進む。かなりの急斜面なのでスキーを外して坪足で歩いた方が良い場合もあるのでその時々で判断しょう。



千蛇谷を行く 外輪に取りつく登山者


 広く緩やかな斜面が新山直下まで続き、外輪山の雪の斜面などを見上げながらひたすら山頂を目指す。雪に覆われた千蛇谷は実に広大なスケールで圧倒されそうな景観だ。



春を迎える山頂小屋

  
 御浜より2時間ほどで山頂に到達したら、湯の台方面の大斜面に滑り降りたくなる気持ちを抑えつつ、360度のパノラマを楽しんだらいよいよ帰りの大滑降に突入だ!

 帰りは新山直下から七五三掛けまではあっという間に着いてしまうので、十分に楽しみながら滑ろう。 再びトラバースを越えれば扇子森−御浜小屋はもう目の前だ。


 御浜小屋からの緩斜面は何処を滑っても良いが、くれぐれも帰りの車を置いてある所を忘れずにコース取りしょう。道路が見えれば最後の急斜面を降りるだけだ。 
 最後に、ブルーラインの雪の壁際にはロープが張ってあるので道路には転落しないように。 楽しさのあまりついついスピードを出して止まりきれなくて転落したら大けがをしてしまいますから。

  それでは、天気の良い日をねらってバックカントリースキーにでかけよう!




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