アリオスの姿を思い浮かべるのならば
まず一番始めに思い浮かぶのはその手
硬くて力強いそんな掌

アリオスを思い浮かべる時何故か始めに浮かぶかのは手
剣を握るからなのか、硬くて力強い掌
アリオスの身体の中で、人目を引く箇所なら他に一杯ある
例えば色の違う左右の瞳とか
綺麗な銀色の髪とか
きっと印象に残るところなんていっぱいある
私も確かにそういったところも思い浮かぶんだけれど
でも、やっぱり一番は手
どうしても印象深いのは掌
なんていっても、アリオスの手をじっと見つめたことなんか無くて
どんな手なのかと聞かれたら答える事なんてできないけれど………
―――――――――
アリオスを思うとき、思い浮かべるのはこちらを向いた掌
私へと差し伸べられる手
幾度も見た光景
幾度も体験した出来事
様々な場面で、無条件に私へと差し伸べられた掌
辛いとき、苦しいとき、さりげなく差し伸べられた手
言葉ではどんな事をいっていても、態度が“無理をしなくても良い”と伝えてくれた
何度もそんな事が繰り返されて
次第にアリオスに惹かれていった

私が好きなのはアリオスの手
私に向かって差し伸べられる掌
たぶん印象に残る所としては誰も上げないけれど、話せばきっと賛同する人が結構いるんじゃないかって思ってるんだけど………
目を惹くから思い浮かぶ訳ではなくて、状況が連想されるから一番に思い浮かぶ
だから、ね
立ち止まってみたり
手を伸ばしてみたり
アリオスが手を差し伸べてくれる瞬間を狙ってる
―――今だってそう

小さなプレゼントの抱きしめて、アリオスへ向かって走り出す
私とアリオスの間にはちょっとした段差があって
そうして………

―――今日もまた甘い恋人の時間

 
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