いつもよりも遅い時間
けれど、いつもよりも静かな朝
1年の初め
このときにならないと思い出すこともないが
初めの数日はいつもこんな風だ
時間的には遅いのに、体感的には早い時間
時間の流れもゆっくりで
行動ものんびりしてしまう
ゆったりと時間が流れていく
冷え切った空が晴れ渡っている
外出するには絶好の日和
だが………
「まぁ、いいか」
出かけることさえもどうでも良いような気がしてくる
もう少し、のんびりと
人の気配の無い道路を見下ろして、カーテンを閉める
もう少し、声が掛かるまで………
時間に追われることの無い日
もう少しゆっくりと
いつもとは違う時間の中で………
もぐりこんだ温もりの中で、意識が飲み込まれていく

少し、騒がしくなった
意識が覚醒する
静かだったはずの場所に人の声が響いている
それでも、聞こえてくる声がのんびりしている
まだ、ゆっくりとした時間が続いている




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