火種10


 
バラムガーデンより通信
大統領への面会の要請
理由───無回答
規定により申請内容の却下

バラムガーデンより再申請
申請内容───前回と同様
理由───相談事がある為
理由が述べられていない為棄却

バラムガーデンより………

棄却数が規定値に達したため、該当者を要注意人物として登録

バラムガーデンより通信
要項に従い通信を切断します

バラムガーデンが警戒対象として登録された旨が記載された書類が回ってきた
列挙された上記要件を確認すれば
「当然だな」
結論がそうなるのは仕方が無い
何処の国が、理由も明かさない相手と国のトップを面談させようと思うだろうか?
知り合いだから許される?
“国”を相手に申し込みをしておいてそんな言葉は通用しない
真実個人的な話をしたいのであれば、それこそ個人宛に連絡を取るだろう
その個人宛では連絡が取れないから、国宛ての連絡となったのだろうけれど
キロスはラグナへと書類を手渡す
「………どうするのかな?」
「うん?」
「どうするも何もないだろ」
ラグナの手から書類が離れる
確かに相手にする必要も無いだろう
「彼等は、君に話しさえすればどうとでもなるとでも思っているのかね」
始めは、個人的な通信による申し出
“国に対する話は個人相手に話をされてもどうしようも無い”
その言葉に対して行われたのが、内容を秘匿した通信
「国に対しての礼儀も、取引も解っていないのだろうね」
「こっちも解っているとは言いがたいけどな」
ラグナがかすかな笑みを浮かべる
確かに元はただの一兵士であり、就任以来他国との接触を絶っていたことを思えば、まだまだ外交に関しては手探りの状態だとは言える
だが
「最低限の常識位は持ち合わせている」
外交以前の問題だろう
キロスの言葉に何人かがこっそりと頷いた

エスタへの入国申請
申請内容───知り合いを訪ねる為
───照会
対象者より、訪問者の存在は伝えられていません
入国申請の却下

 End