さて、激動の人生
一言で言えばそんな所だろう
私の人生も
彼の人生も
“面白そう”
最初の理由は、そんな軽い気持ち
ちょっと毛色の変わった相手に少し興味が引かれた
まぁ、言ってしまえばそんな単純な話だ
それがいつの間にやら友人となり、そのまま運命共同体となった訳だ
なぜ彼と行動を共にしたのか?
それこそ、“運命共同体”だからだとそう返事をするしかないな
特に何か理由があった訳じゃない
ただ、“いつのまにか”という言葉が適切だろう
うん?
信じられない?
確かに、命がけで戦う羽目になった
いつのまにか所属も変わったな
面倒な役割も増えたし、余計な肩書きも着いてきた
だが、それがどうしたと言うのだね?
色々あったが、退屈しない人生を送れた
面倒な事もあったが、その分楽しませて貰った
それで充分だろう
ただ、これは私の意見だ
他の者に聞けばまた別の意見もあるだろう
“彼”の友人は私だけではないのだから

なぜここに居るのか
端的に言えばそういう質問だ
だが、“なぜ”と問われても答える事は出来ない
しいて言うならば、成り行きだろう
俺はあいつとは違って積極的にかかわろうとした訳じゃない
面白い奴だとは思っていたが
そいつを自分の楽しみにする程酔狂ではない
ただ、まぁ
退屈だった
ただ、同じ事を繰り返す
そんな日々を退屈に思い
かつての日々が少しばかり懐かしかった
懐かしく思っていた所に誘いを掛けられた
退屈さからその誘いに乗って………
だから、流された結果
特に理由がある訳じゃない
結果としてここに居る事になった
それだけの事だろう

人が集って
理由も無く手を貸して
長い時間を共に過ごして
いつのまにかの結びつき
これもきっと縁というもの

 End