ミサイル基地


 
息が止まりそうな程の緊張感
恐怖を感じる
心配していたよりも案外あっさりと中に侵入することが出来た
きっとそれだけ上手く立ち回れたという事
……だと信じたい
平気そうな顔をして、いつもと変わらないみたいに言葉を交わして、行動して
随分と広いミサイル基地の中を足早に移動する
「急がないと、攻撃されちゃうよ」
焦る気持ちが言葉になる
誰一人、ガルバディア軍と関係があった人は居なくて
誰一人、ミサイル基地の内部構造なんて知らなくて
SeeDなんて呼ばれても、SeeDになったのはほんのつい最近
SeeDとして仕事をしたのだって、この間の任務が初めて
その前なんて、ただガーデンに通っていただけで
そこで、普通に友達と遊んで、話して
おまけで戦闘訓練なんてモノをやっていただけ
潜入なんかもちろん初めてで、上手いやり方をしてる自信なんて欠片もないけれど……
「まだ慌てなくても大丈夫だよ」
小さな音を立てて、アーヴァインが端末操作してる
「これからミサイルの準備だし、その後で軌道を入れるみたいだし」
大した時間もかからずに表示された館内地図
時間をかけて引き出された情報
その2つを3人で覗き込みながら、小声で相談を交わす
「とりあえず、用意するミサイルをすり替えられないもんよ?」
「さすがに、人数が多いと思うよ」
「それでもやらんよりましやないか?」
そうして地図を覗き込む
たとえ、1つでも2つでも数が少ない方が良い
「あとは、軌道の修正やけど………」
まだ設定されていないものはいじれない
「そっちの方は、端末を覗いてて情報が入ったと同時にいじるしか無いよね」
「できる事からやるもんよ」
ここに来たのが新米SeeDじゃなかったら……なんて、考えてたって始まらない
きっと、キスティスや班長ならもっと上手い手を考えついたかもしれへんけど、コレが最良の手やもんな
「ミサイル発射阻止作戦、開始っ!」
不安じゃない、なんて言ったらそれは絶対に大嘘
3人が3人とも、つい先日までただの学生で
単に友達よりも運動神経がちょこっとだけ良くって、おまけに運が強かっただけ
「さっさっと終わらせて、合流しないとね」
ほんとは不安だから、明るく言葉を交わす
人が多くなるここからは、焦る心を落ち着けてゆっくりと歩いて

「命令で、補助に来ました」
喧噪の中に響いた声は、歓待の声に埋もれて行った
 

 To be continued
 
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