(おまけ)
残念ながら、あの地は記録にあるかぎり“遺跡”として存在しています あの場所の事を聞けば どの場所でも似たような言葉が返ってきた 近隣の村 ガルバディア そしてドール どこもあの場所は知り得る限り、記録にある今と同じ姿をした遺跡だったと答える ドールの言葉を信じるなら、あの場所は遙か昔 ドール帝国が産まれる前から遺跡だったという事になる いつから遺跡だったのか いつ遺跡になったのか あの場所には何があったのか それを知り得るのはドール以前の文明―――セントラ セントラ 問い合わせる事が出来るのなら、世界の謎のほとんどは解明されている 滅んだ国に問い合わせる事は出来ない セントラ時代に残された幾つかの遺跡にも、知りたいと想っている情報は残されては居ない 残るはエスタ エスタはセントラの後継者 世界に浸透しつつある常識だ エスタにならセントラの情報も残っているかもしれない だが……… 「無理だな」 もし情報が残っていたとしても、エスタがそう簡単に教えるはずがない あの場所で行われた調査の結果何らかの情報を掴んでいるかもしれないが、それも聞き出すのは困難だ ああ見えてオダインも、本当に重要な情報には決して口を開かない 行ってみるか どれだけの情報が得られるかは解らないが エスタに行って探ってみるか 今までもたいした情報は得られては居ないが、何らかのヒントは与えられている まだ、全てを推測出来る程の情報は得らない だが、何かがある事を察する事は出来ている 考えていても仕方がないな ここで考えていた所で、手がかりが増える訳じゃない 数刻後、スコールはエスタへと向かった 殺風景な部屋へと通される
『あそこはずっと遺跡だったんじゃないか?』
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