目の前には緑に囲まれた美しい村
幻想の様に揺れる花々
訪れた人々の口からは感嘆のため息
――よくぞ、ここまで復興したものだ
荒れた地からの旅人は、羨ましさ半分にこの地を訪れる
目の前にはのどかな光景
一昔前なら、どこででも見る事のできたありふれた光景
その懐かしい姿に訪れた人々は目頭を押さえる
かつて自分たちが暮らしていた地の事を思い出して
村の中は、懐かしいモノばかり
暖かな雰囲気
素朴な人々
懐かしい光景が様々な箇所で広がっている
何を見ても、呼び覚まされる過去の記憶
失ってしまった大切な日々
泣き出しそうな自分へ
人々は柔らかな笑みを浮かべる
「休んでいったらどうだい？」
道にたたずんでいた老女の声
足を止めれば、子供達が家の中へと誘う
質素ながらも暖かなもてなし
彼等と語り合いながら
懐かしい想い出に浸る
いつかもう一度、自分たちもおなじ光景を生み出せる事を願って