「連絡があったのよ」 不思議そうな顔を見つめて 「今、走って帰りましたっていう電話」 微笑みながら、一つだけ残った謎の種明かし 声も無く呆然として、がっかりと肩を落として 「驚かしてやろうと思ったのにな」 本気の混じった冗談 「それは残念だったわね」 答えを返し 続く会話を楽しみながら 頭の隅で思う 今度は、時間通り帰ったら教えないでくださいって、頼まないとならないかしら?
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