| 回想 始まり Starling |
|---|
あなたは覚えていますか? 初めてヴァナ・ディールの地に降り立った日のことを あなたが、この世界で冒険者となった時のことを あなたが1人の冒険者として他人から認められた時のことを・・・
でも、いくら壮大な冒険が繰り広げられる有名な冒険ゲームであろうと、画面に映る世界の中ではいつも1人でした。 わたしは、オンラインゲームという言葉を知る以前から、こんな世界を夢見ていたような気がします。 今はもう忘れてしまったけれども、こんな世界を体験したかった・・切望していたと思います。 そして、その願いがかなったことで、それは夢ではなく現実となりました。
私はこの世界では、頼る人も無く本当に1人ぼっちでした。 目の前を走っていくキャラクター達 すぐにそれは、私の知らない誰か・・・心のある・・・生きているキャラクターである事を理解しました。 ですが、私はそこでどうしたらいいのか、わからずに途方にくれました。 次々と飛び込んでくる、この世界の先駆者達の話し声・・・私が聞こうともしないのにその情報は次から次へと流れ込んできます。 ただただ、わたしはその場で途方にくれ続けていました。
私は、この世界を走りまわる人達に挨拶をしようと思いました。 それが、こんにちわ、だったのか、はじめまして・・・だったのかは覚えていませんが、 誰か知らない人達に向かって挨拶をしたような気がします。
私は、そこで初めてホッとしたような気がします。 そして、私は誰か知らない人と一時のお話をしたような気がします。
私はその中の1人として、そこに落ち着く場所を見つけました。 わからないことを、たくさんたくさん話したような気がします。 よくわからないまま、PTを組んでみたり、外に飛び出して兎や蜂を一緒に追い掛け回しました。 コンピューターが操るキャラクターではなく、私の知らない誰か生きている人達と一緒になって冒険をしているんです。 すげーって、思いました。 心の底からすげーって思ったんです。
だから、私達はとにかく誰か知らない生きている誰かと組んで、一緒にいることを望みました。 私より4つも5つもLVが高い人をPTに誘いました。 そして、私達だけではとてもとても恐かったヤグードという敵を簡単に倒すその強い人がとても強い人だと思いました。 そして、私達に経験値がさっぱり入らないのは、どうしてだろうと不思議に思いました。 強い強い誰かさんは、1人で次々と敵を倒していきます。 私達はその後を追って、ペチペチと殴りかかります。 でも、殆どは殴る前に勝負は終わってしまいます。 私の知らない経験ある誰かさんが、とてもとても大きく見えました。
今でこそ、ソロで倒す程度のモンスターに数人がかりで挑んでいきます。 黒い悪魔のように見えたヤグード・・・こいつこそが、この世界のボス的存在に見えたほど恐かったです。 広大な野に放たれた動物のように、行くあてもなく不安に駆られながらも進んでいきます。 何一つ知らない世界で、1つ1つが冒険でした。 この世界に飛び込んだばかりの冒険者は、皆同様に不安ながらも強い冒険心に後押しされながらそれぞれの道を歩んでいきました。 あの頃に感じた感動を今になって、思い出すことは出来ませんが、間違いなく最も輝いていた頃だったと思います。 |