日本にはシラサギという種類のサギはいない。 一般に白いサギを総称してそう呼んでいる。 そのシラサギにも大、中、小の三種類がいることは意外に知られていない。 シラサギの中で最も小さく、日本でごく普通に見られるものがコサギである。雌雄(しゆう)同色で、全身が白く、クチバシは黒くて長い。足も黒いが足の指が黄色い。繁殖期(はんしょくき)の夏羽では後頭から二本の長い冠羽(かんう)がのび、背中に先がカールした飾り羽が出る。冬羽はその飾り羽と冠羽がなくなる。 日本では本州から九州まで繁殖し、冬も越冬するが、フイリピンなどの暖かい地方に渡るものもいて、数が少なくなる。 水田や湿地など水辺に棲み、浅い水の中で片足をふるわして、獲物(えもの)を追い出して取る。魚やかえる、昆虫などを捕えてまるのみにして食べる。松林や竹林などにほかのサギ類と一緒に集団で営巣する。いわゆる鷺山と呼ばれるものがこれである。 以前は各地で多く見られたが年々減少している。サギの営巣地を遠くから見ると白い花が咲いたようで見事である。このコサギも、最近では水辺の開発や河川の改修などで年々数を減らしている。 |
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コサギ1 | |||||||||
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コサギ1 オスメス同色で、全身が白い。 クチバシは黒くて長い、目先は黄色い。 足は黒く、趾は黄色い。 夏羽では後頭に2本の長い冠羽があるが、冬羽はない。 |
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コサギ2 | |||||||||
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コサギ2 世界的に分布しているが、日本では留鳥または夏鳥として全国各地に生息している。 水田、干潟、河川、湖沼などに棲み、各地で繁殖している。 浅い水の中で片足をふるわせ、獲物を追い出して取る習慣がある。 ゴァーッゴァーッという声で鳴く。 |
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コサギ3 夏の霞ヶ浦では霞ケ浦や蓮田などいたるところで見られる。 コサギを含めてサギの種類と数ではほかには劣らない。 特に蓮田でのシラサギは蓮の花の緑、花のピンクの中に白い花が咲く。 ほかのサギとともに湖岸ではシラサギの鷺山が見られる。 |
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