新編こどもとり図鑑
ヘラサギ
名前の由来にもなっているが、クチバシの先が平たくて、しゃもじ型の長いクチバシを持っていて、首も足も長い。
名前にはサギとついているが実はトキ科の鳥で数は少ない希少種である。
雌雄同色で、体は白色で夏羽では後頭に橙黄色の冠羽(かんう)があり、首には橙黄色の帯がある。クチバシは黒く長く、先の平らな部分の中央は黄色い。クチバシの基部から目につながる線上に黒い裸出部があり、足も黒い。冬羽では冠羽が短くなり、首の橙黄色も消える。若鳥は翼の先が黒く、クチバシが全体に黄淡紅色。飛行するときは脚を伸ばしたまま、ゆっくり羽ばたき、上昇気流に乗って翼を広げたまま羽ばたかず飛んだり、風に乗って滑空する。
分布はユーラシア大陸中央部やインドとされているが、ほとんど絶滅したと思われる。最近では朝鮮半島の軍事境界線などに生息している。日本では数の少ない冬鳥(?)として、各地に記録がある。九州では数が少ないが毎年飛来する。関東では毎年数件の目撃例が報告されている。千葉県の房総半島の海岸や河口ではしばしば目撃されている。最近の茨城県では、菅生沼で観察記録が報告されている。
ヘラサギ1






ヘラサギ1

全身が白く、へら状の長くて黒いクチバシ、先端は黄色い。
後頭に冠羽が出るが、冬には短く目立たない。
幼鳥は風切りの先が黒く、クチバシはピンクがかった黒色。
この個体は数年前に菅生沼に飛来したヘラサギで幼鳥のようである。
ヘラサギ2





ヘラサギ2

ユーラシア大陸、インドなどに分布、日本では数の少ない冬鳥として飛来。
九州では毎年記録されているが、それ以外は稀に見られる。
河川、湖沼、湿地に飛来し、植物の根や芽、小動物や小魚を捕えて食べる。
関東地方では千葉県や茨城県でたびたび観察されている。
クロツラヘラサギ
クロツラヘラサギ

クロツラヘラサギは目先が幅広くて黒く、目とクチバシが線でつながっているようには見えない。
クチバシは全体が黒い。
こちらも希少種で絶滅危惧種、まれな冬鳥として水田や湿地に飛来する。
単独か二羽のことが多い。(沖縄で撮影)
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36.シロカモメ. 37.ユリカモメ 38.ミツユビカモメ 39.コアジサシ  . 40.コサギ    41.チュウサギ 
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