日本産のツルの中では最大で、日本産鳥類の中でも最大級。丹(たん)は赤、頂(ちょう)は頭(とう)頂部(ちょうぶ)で、「頭頂部が赤いツルでタンチョウという。 全体に白色で頬(ほお)から頸(くび)にかけて、翼の次列風(かぜ)切(きり)と三列風切が黒い。三列風切が延びて、尾羽の上になるので尾羽が黒いように見える。 クチバシは黄色く、足は黒い。クルルーと大きな声で鳴く。 植物の根や芽、昆虫、小動物、小魚など広い湿原で捕っている。 中国東北部、ロシア・ウスリー地区で夏を過ごし、朝鮮半島や中国揚子江流域で越冬する。日本では現在北海道東部の湿原にのみ分布し、日本のタンチョウは渡りをしない。 頸をのばして翼をゆっくり動かして飛ぶ姿は美しく、古くからよく絵にも描かれ、めでたい鳥として珍重されて来た。 江戸時代までは北海道各地にいて、関東地方でも見られたが、明治時代になり乱獲や生息地の激減で見られなくなった。大正時代には絶滅したものと思われていたが、大正末期に釧路湿原で十数羽が再発見された。その後、1952年に特別天然記念物に指定され、国などの保護政策により、現在千羽を超えるほどになった。 しかし、生息地の湿原の開発が進み、巣を作る場所が年々減少しているのでより具体的な対策が必要となっている。 |
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タンチョウ1 | |||||||||
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タンチョウ1 タンチョウは日本産鳥類の中でも最大級の鳥の一つ。 現在は北海道東部の湿原に生息している。 日本のタンチョウは渡りをしない。 ごくまれに本州や九州に冬鳥として渡来する。 |
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タンチョウ2 | |||||||||
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タンチョウ2 北海道では春秋には湿原や湖沼畔に住む。 秋から冬にかけては給餌している農家の庭などに集まる。 クルルーというよく響く声で鳴くほか、 雄と雌が並んで、オスがコー、メスがカッツカッツと鳴きあう。 |
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タンチョウ3 | |||||||||
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タンチョウ3 通常はペアーか親子単位で生活する。 雪解けが終わるころから繁殖する。 初夏の湿原には親子連れのタンチョウをよく見かける。 幼鳥は頭部から頸、雨覆が茶褐色ですぐわかる。 |
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新編こどもとり図鑑 | |||||||||
50.タンチョウ 51. | |||||||||
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